背中に大きな帆のような突起物を持つことから「棘(とげ)トカゲ」を意味するスピノサウルスが、尾を上手に使って水中を泳ぎ、獲物を捕まえていたらしいことがモロッコで見つかった化石からわかった。近年は4本脚で水辺を歩いて獲物を捕っていたのではないかとも考えられてきたが、泳いでいた可能性が高くなったという。ただ、背中の突起物の役割はいまだに謎のままだという。
米国などのチームが英科学誌ネイチャー(https://doi.org/10.1038/s41586-020-2190-3)に論文を発表した。
拡大するスピノサウルスの頭部と尾の復元予想図=研究チームのダビデ・ボナドンナ氏提供
スピノサウルスはアフリカ大陸にいた体長10メートル超の肉食恐竜。水辺で魚を捕っていたらしいことは分かっていたが、歩いていたのか、泳いでいたのかは議論があった。
チームは今回、約9500万年前の地層から見つけた、尾の骨の保存状態がよかった若い個体の化石から尾の形の復元に成功。まるでカヌーのパドルのような縦に平たい形状で、柔軟な構造を持っていたと推定できたという。
尾の模型をつくって水中で動か…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル