日本医師会の横倉義武会長は18日、安倍晋三首相と面会し、2020年度第2次補正予算案の編成に向けて医療機関などを支援するために約7.5兆円を確保するよう要望した。その後に開かれた記者会見で横倉会長は、新型コロナウイルス感染症対策での有事の医療提供体制と、それ以外の平時の医療提供体制が「車の両輪」のように機能し、国民の生命と健康を守る必要があると指摘。それを実現させるための財政支援を求めた。【松村秀士】
横倉会長が要望したのは、▽感染患者の受け入れのために多床室を利用して空きベッドが発生している医療機関への支援▽感染経路が不明な感染患者が発生している状況での地域の通常医療の確保への支援▽眼科など専門の診療科が地域で医療を続けられるための支援▽医療従事者への危険手当▽PCR検査センターの拡充-など。
具体的には、感染患者への対応に必要な約5万床を整備するため、患者の重症度に応じた医療機関やホテルなどへの補助や、多床室を利用することで他の患者がベッドを使えず空床が発生することに対する支援に約6,054億円を充当するよう求めた。
また、感染患者の診療やケアに当たる医療・介護従事者が感染した場合の事業主の負担分を補償する民間保険を創設し、それに約1,410億円を充てるべきだとした。
さらに、感染の経路が不明な患者が発生している現状では、日常の診療をしていても新型コロナウイルス感染患者の可能性があることから、地域の通常の医療を確保するための支援として約1兆2,964億円を要望。このほか、眼科や耳鼻科など専門の診療科が地域で医療を続けられるために約1兆544億円、感染患者に対応する医療従事者への危険手当の支給に約3,860億円、サージカルマスクなど必要な医療用材料の確保に約6,000億円を充当するよう求めた。
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