有料記事福井万穂 椎木慎太郎2024年2月21日 21時15分 福岡県宗像市の東海大福岡高校(私立)で2021年3月、2年生の男子生徒(当時17)が自殺した問題で、生徒の母親や代理人弁護士が21日、福岡市内で記者会見を開いた。息子は剣道が大好きだった。でも、壮絶ないじめで、それができなくなった――。母親は無念を語った。いじめを直接的な原因と認定しなかった同校の第三者調査委員会の結論に対し、「原因を明らかにしてほしい」として、県に再調査を求めた。 「大切な侑大(ゆうだい)がこんなひどい目に遭っていたと知り、がくぜんとした。それでも侑大が剣道を続けていたのは、侑大が剣道が好きだから、仲間が大切だったからだと思います」。会見にあたり、県内に住む50代の母親は息子の名前を明かし、遺影を前に思いを語った。 20日に公表された第三者委の報告書では、侑大さんが所属していた剣道部内で先輩から10件のいじめを受けていたと認定。部室内で部員10人以上の前で、畳の上に身体を粘着テープなどで貼り付けられ、わいせつな行為をされた。さらに、それを撮影した動画をSNSで他の生徒に拡散されたという。また、顧問である30代男性教諭から剣道部の寮への再入寮を拒否されるなどしたことも、自殺に影響を与えた可能性があると指摘した。ただ、いじめは自殺の一因になったとする一方、「直接的な原因は特定できない」とした。 母親によると、侑大さんは小学2年から剣道を始めた。中学の剣道部では副キャプテンを務め、生き生きと活躍していたという。「剣道を通じ、芯が強くて、仲間や友達を大切にするとても優しい子に成長してくれました」 高校進学時、「剣道が強い学…この記事は有料記事です。残り1595文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル
4 mois Il y a