自民党の派閥の政治資金パーティー収入をめぐる事件で、東京地検特捜部は19日、最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)の会計責任者・松本淳一郎事務局長(76)を政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で在宅起訴し、発表した。安倍派の幹部議員は立件されず、捜査は事実上終結した。 裏金を受領した安倍派の議員側では、大野泰正参院議員(64)=岐阜選挙区=と秘書を在宅起訴、谷川弥一衆院議員(82)=長崎3区=と秘書を略式起訴した。 「志帥会」(二階派)については、会計責任者だった永井等・元事務局長(69)を在宅起訴したほか、会長の二階俊博・元党幹事長の秘書を略式起訴した。「宏池政策研究会」(岸田派)は、会計責任者だった佐々木和男・元事務局長(80)を略式起訴した。 関係者によると、安倍派では、所属議員がパーティー券の販売ノルマを超えて集めた売上金について、派閥から議員側に「還流」したり、議員が派閥に納めず「中抜き」したりした上、一連の資金の流れを政治資金収支報告書に記載せずに裏金化してきたとされる。 発表などによると、安倍派の松本局長は2018~22年の5年分の収支報告書に、ノルマ超過分の約6億8千万円のパーティー収入や、議員側に還流したほぼ同額の支出を載せなかったとされる。不記載の総額は約13億5千万円となった。 派閥の実務を仕切る事務総長経験者や中枢幹部の議員については、共謀に問えないと判断して立件を見送った。 派閥から約6億8千万円に上る裏金の還流を受けた議員側では、大野議員と岩田佳子秘書(60)が5154万円、谷川議員と三宅浩子秘書(47)が4355万円を、自身の資金管理団体の収支報告書に寄付として記載しなかったとされる。池田佳隆衆院議員(比例東海)と秘書は今月7日、4826万円の虚偽記載容疑で逮捕されている。 二階派の永井元局長は5年間で約2億6千万円のノルマ超過分を収入から除外し、このうち中抜き分とみられる約1億2千万円を議員側への支出として記載しなかったとされる。不記載の総額は約3億8千万円となる。 二階氏事務所については、5年間で3526万円の中抜きがあり、派閥からの寄付として資金管理団体に記載しなかったとして梅沢修一秘書(55)が略式起訴された。 岸田派の佐々木元局長は18~20年の3年で計3059万円のパーティー収入を記載しなかったとされる。(川嶋かえ)■自民党3派閥をめぐる刑事処…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル
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