馳知事が追及される機密費発言 「時間割くな」自民県議、議会で発言

 石川県の馳浩知事が説明を拒んでいる東京五輪招致の「機密費贈答発言」をめぐり、14日の12月県議会の予算委員会で、質問に立った自民党会派の中村勲県議(82)=7期目=が、連日、議会で追及を受けるこの問題について、「県民には何の得にもならない」「知事はこの話題に時間を割いてはならない」などと発言した。 中村氏は「持ち前のサービス精神があだになったのでは。人間、時に失言もする。サービス精神のある人ほど、失言をしやすいとも言われる」と知事を擁護。「自分を戒めて失敗を糧とし、これまで以上に県政課題に真摯(しんし)に向き合う、これが今の馳知事の目標でありましょう」とも語った。知事に答弁は求めなかった。 中村氏は質問を終えると、審議中の予算委を10分余り抜け出し、傍聴に来た支持者約70人を前に別室で演説。「知事発言に対する質問はもういいんではないか、『やめてください!』とお願いしたいくらい」と述べた。「堂々と馳さんを支えてあげないといけない。逆に言えば、こういうことでつまずいてはいけない」と力説した。 県議会規則では「議員は、会議中みだりに議席を離れてはならない」とある。別の自民党県議が質問しているさなかに、支援者と交流をしていた。 議会中、自身のために離席す…この記事は有料記事です。残り647文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

サルにかき回された城下町 半年続いた騒動 薄らぐ人への警戒感

 6月のある日のこと。 アーケードで居酒屋を営む磯野哲夫さん(58)は、店近くの植栽の木がゆらゆら揺れているのに気づいた。 「何だろう」 木からするする……。ニホンザルが降りてきた。 サルは素早く走って、磯野さんの店の前の花屋に移動。店先にあったカーネーションの花を食べた。 「おぉサルだ。おなかが減っているのかな」。その時はそれほど深く考えなかった。 しばらくして、磯野さんの家の中庭に植えてあったナスがなくなっていることに気づいた。実がないトマトは被害がなく、食べ頃のナスだけがなくなっていた。 ひょっとしてサルのしわざ?2024年に築城400年を迎える島原城がある長崎県島原市。11月までの半年間、静かな街はふらりと現れたニホンザルにかき回されました。 「家にはかぎがかけられるが、庭はどうしようもない」とあきらめた。その後、同様の被害が続いていることがわかり、サルのしわざだと「断定」。アーケードでは一斗缶が置かれ、サルが来たら追うことになった。■騒動を引き起こしたのは「ハ…この記事は有料記事です。残り1494文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

中学校講師「死ねばいいのに」と発言 他学級の様子に触れ 愛知

嶋田圭一郎2023年12月14日 14時30分 愛知県稲沢市の市立中学校で11月、非常勤講師の50代の女性が授業中、指示に従わない別の学級の様子に触れ、「死ねばいいのに」と発言していた。市教育委員会への取材でわかった。講師は、契約が切れる今学期末に退職する見通し。 市教委によると、講師は9月から1年と2年の家庭科を担当。11月29日の1年生の授業中、指示に従わずに包丁を触ってけがをする生徒がいたことなどを話す中で発言した。「感情的になり、子どもたちに不快な思いをさせてしまった」と反省しているという。一方、一部の生徒は気持ちが沈んだままだという。 講師はこれまで何度か非常勤講師で採用されていた。採用前の研修はなかったという。(嶋田圭一郎)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

交通事故の死者数、8年ぶり増加の恐れ 「経済活動が活性化」と指摘

板倉大地2023年12月14日 14時55分 松村祥史国家公安委員長は14日の記者会見で、今年の全国の交通事故死者数が昨年を上回っていることを明らかにした。死者数は年末にかけ増加する傾向にあるという。松村氏は「飲酒運転の取り締まりなど対策の強化が必要だ」と述べた。 警察庁によると、今年の交通事故での死者数は12月13日時点で全国で2491人。前年の同時期よりも58人多い。死者数は昨年まで7年連続で減少していた。このままのペースでいけば8年ぶりの増加となる。 会見で松村委員長は増加の要因について、新型コロナウイルスが5月に感染症法上の5類に移行されたことに触れ、「経済活動が年々活性化してきている」と述べた。 今後について、暗くなる日の入り前後の時間帯に歩行者の事故が増加する可能性があると指摘。歩行者への反射材着用などの呼びかけや、飲酒運転の取り締まりなどを強化する必要があると指摘した。(板倉大地)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

ビッグモーターに1166万円の費用負担命令 街路樹復旧で 福岡県

椎木慎太郎2023年12月14日 13時28分 中古車販売大手「ビッグモーター」の店舗前の街路樹や植栽が枯れるなどした問題で、県は道路法に基づき13日付で、同社側に街路樹の復旧や土壌入れ替えのための約1166万円の費用負担命令を出した。納入期限は28日。 県は8月、ビッグモーター春日店(春日市)前の土壌を調査し、土壌1キロあたり最大で1万マイクログラム(周辺の土壌と比べ最大で約556倍)の除草剤成分を検出した。その後、県は県警に被害届を提出し、受理された。県は費用が納入され次第、復旧工事を行うという。 県によると、小郡店(小郡市)でも同様に除草剤成分が検出され、県は被害者不詳のまま被害届を提出していたが、小郡店は除草剤の散布を否定しているという。県の担当者は「県警の捜査の結果次第で同様の処置をとるよう検討している」と話す。(椎木慎太郎)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

独「ボロコプター」社の空飛ぶクルマ 万博に向け大阪湾上を試験飛行

岡純太郎2023年12月14日 13時30分 2025年の大阪・関西万博で日本初の商用運航を目指す「空飛ぶクルマ」の試験飛行が13日、大阪市此花区の大阪ヘリポートであった。エンジンの起動から10秒足らずで飛び立ち、大阪湾上空を飛ぶ機体に会場からは歓声と拍手がわいた。 試験飛行したのは独「ボロコプター」社製の試験機「2X(ツーエックス)」で高さ2・1メートル、プロペラがついた円形の部分の直径9・1メートル、最高時速100キロ。万博で同社の機体は日本航空(JAL)が使って運航する予定となっている。 飛行では操縦士1人が乗り込み、大阪湾からの高さ約50メートルを約5分間、周回した。大阪市と兵庫県尼崎市の小中高校の児童・生徒約250人が見学し、機体や関係者と記念撮影をした。 操縦したボロコプター社のチーフテストパイロット、ポール・ストーン氏(57)は「快晴の中、すばらしい山並みが方々に見え、思わず目を奪われた。機体は安定して飛行し、満足の一日だった」と話した。(岡純太郎)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

白タク容疑で中国籍の男を逮捕 「友達」と説明、客は「知らない」

遠藤美波2023年12月14日 13時30分 料金を取って観光客を自家用車で運ぶ「白タク」行為をしたとして、警視庁は中国籍の無職の男(30)=埼玉県川口市=を道路運送法違反(有償運送行為)の疑いで逮捕し、14日に発表した。「生活費のためにやった」と容疑を認めているという。 新宿署によると、男は6月29日、東京都港区のホテルから銀座を経由してもとのホテルまで1700人民元(約3万4千円)で運ぶ契約のもと、中国人2人を自家用車に乗車させた疑いがある。 東京都新宿区内のホテルで1月下旬、「外国人が白タクをやっている」とタクシー運転手から同署に情報が寄せられた。署が捜査し、銀座で人を乗せて運転する男を発見。男は「中国人の友達を乗せている」と白タク行為を否定したが、客は「知らない運転手」と話したという。微信に履歴 「百万円くらい稼いだ」 男のスマートフォンを解析したところ、中国版LINE「微信」(ウィーチャット)で中国の旅行会社とやりとりした履歴が残っていた。旅行会社経由で報酬が支払われていたといい、男は「昨年末から半年間で百万円くらい稼いだ」と話しているという。(遠藤美波)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

Quatre ministres japonais démissionnent sur fond de scandale de fraude financière

Le premier ministre japonais Fumio Kishida, à Tokyo, le 13 décembre 2023. FRANCK ROBICHON / POOL…

新聞販売所が人気ワイナリーになった 年1万本出荷、オーナーの夢は

 東京都心の住宅地に、ワイン醸造所がある。都内で初めて開業し、まもなく10年。常勤はオーナー1人だけだが、年間1万本を出荷する。生産が盛んな地とは言えない場所でのワインづくりを支えているのは、ボランティアたちだ。 11月下旬、「東京ワイナリー」(東京都練馬区)。ワインを発酵させているタンクの横で、6人が摘み取ったばかりのブドウ200キロを房から外す作業をしていた。 オーナーの越後屋美和さん(47)と5人のボランティアだ。「ブドウのつぶし具合も人によって違う。いろいろな人がかかわることで、ワインにも多様性が生まれる」と越後屋さんは話す。1人から広がった輪 大学の農学部を卒業後、都内の青果市場で仲卸業をしていたとき、練馬区産の野菜やブドウのおいしさに感動した。果実酒の醸造免許を取得して、新聞販売所だった建物を改装し、14年にワイナリーを開業した。都内初だった。 開業資金を抑えるために、設備投資は最小限にした。ブドウを房から外すのも、つぶして果汁を搾り出すのも手作業。手頃な値段でワインを楽しんでもらいたいと、当初は1人で切り盛りしていた。 すると「地域のみんなで楽し…この記事は有料記事です。残り580文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

母に刺された首の傷、線路に埋めた弟と妹 閉ざしてきた逃避行の記憶

 北九州市に住む福岡勉さん(85)の首の後ろには、指先ほどの傷が残る。 うなじのやや右寄り、少し盛り上がった肉。今もはっきりとその形がわかる。 母に刺されたものだ。 「傷が浅くて助かりました。でも、戦争中のこと。恨む気持ちは全くありません」 78年間、心の奥底にしまい続けてきた記憶。 自宅のいすに腰をおろすと、福岡さんはゆっくりと語り始めた。   ◇ 生まれ故郷は、中国東北部の旧満州。ソ連国境に位置する北西端の街・満洲里だ。 1945年の夏、駅前の倉庫に、近所の住民らが集まっていた。 父親たちはみな軍務に徴集されて姿はなく、女性と子どもばかり。「57人」と誰かが言った人数が耳底に残っている。 女性たちは頭を丸刈りにし、顔を黒く塗り始めた。 それが性被害を恐れてのことだと、当時7歳の福岡さんには分からなかった。 「線路伝いに大連まで行けば、船で内地に帰れる」。大人たちはそう言い合っていた。 そこへソ連兵が現れた。 銃声が鳴り、何人かがその場…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル