フラッシュバックした孤独感や隠された私の存在。ひきこもり当事者と親が語るリアルな不安と生活【川崎殺傷事件と元農水次官事件】(BUSINESS INSIDER JAPAN)
ひきこもりとして母として「事件、2重につらい」 「加害者が住んでいたのは、私のかつての地元。生々しい記憶が一気によみがえった」ひきこもり経験を持つ女性(48)は川崎事件後、ひどいフラッシュバックに襲われたという。女性は約20年前、出産前後から夫が怒鳴ったり、暴れて壁を叩いたりするようになったのをきっかけに、寝室にひきこもるようになった。加害者の自宅や事件現場は、当時の生活圏の中にある。当時はただ悶々と「どうすれば夫婦仲を修復できるだろう」「就職しても、人間関係がうまくいかなかったらどうしよう」と悩み続ける日々。幼い娘が夫に怒鳴られて泣き出しても、夫が怖くて部屋から出られず、助けてやることすらできなかった。そのうち、自分を責める自分の声が聞こえるようになった。加害者の置かれた状況に、当時の自分が重なった。一方で女性は、殺害された児童の遺族も「他人事とは思えない」と話す。女性は数年前に夫と離婚し、娘からも引き離された。「当時の娘と同年代の児童が犠牲になり、子どもを突然奪われた悲しさ、孤独感までフラッシュバックした。ひきこもりとして、母親として、2重につらい」女性は現在、うつ病の治療を続けながら、都内で1人暮らしをしている。優しく話を聞いてくれる隣人との出会いをきっかけに、少しずつ外出できるようになり、ポツポツとアルバイトも始めた。ニュースやSNSで、「ひきこもり」全員を攻撃するかのようなコメントを目にして「事件に関係のない当事者までもが、誹謗・中傷のターゲットにされてしまうのでは」という恐れも抱いている。Source : 国内 - Yahoo!ニュース