TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。5月21日(木)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、IT起業家の関口舞さんが“つながらない権利”ついて解説しました。 ◆75%が「コロナ後も自宅勤務を続けたい」 Twitter社は新型コロナウイルス対策で始めた在宅勤務について、従業員が望めば永続的に続けられるようにする方針を発表。GoogleやFacebookも今年末まで在宅勤務を認めており、アメリカIT大手で働き方が大きく変わる可能性があります。 関口さんによると、日本でもIT業界を中心にコロナ以前からテレワーク化が進んでおり、例えば株式会社ドワンゴはすでにコロナ収束後も在宅勤務継続の方針を示しているそう。また、関口さんの周囲のIT企業は、オフィスを解約した人も出てきていると言います。 そんななか、あるアンケートでは75%が「コロナ後も自宅勤務を続けたい」と回答。そこには完全在宅ではなく、一部在宅勤務者も含まれているそうですが、「可能なことは在宅でやっていきたいという方が多く、その理由としては勤務時間がないことによる効率化などが挙げられています」と関口さんは言います。 一方で、半数以上の人が「会社のオンライン飲み会には参加したくない」と回答。その背景には、外出自粛中だけに参加拒否ができないこと。さらには自宅ではラストオーダーがなく、いつ終わらせたらいいのかわからない、仕事の延長のようになってしまっている、といったことがあり、「ネット上では家にいるのに帰りたいという声がある」と関口さん。 そういった状況のなか、「在宅勤務によって仕事とプライベートの境目がより曖昧になっている」と指摘。作業以上に「連絡があるかもしれないと構えていることがストレスになる」という研究結果があるそうで、「特に勤務時間外や休日の仕事の連絡が、在宅勤務によって増えることが懸念されています」と問題点を示唆。 さらには、スマホが振動しているという錯覚や幻覚が生じる「幻想振動症候群」に不安を募らせます。「これは誰もが一度は経験したことがあると思うんですけど、脅迫観念のようになってくると精神的な疾患の一因になる恐れがあると言われています」と警鐘を鳴らす関口さん。自身も、夜にスマホが鳴った気がして不眠になったことがあると打ち明けます。 ◆欧米ではすでに「つながらない権利」が法制化 それだけに、今後ますます重要になってくると関口さんが訴えるのが「つながらない権利」。フランスやイタリアでは、すでに勤務時間外のメール等のやり取りについて法制化され、違反している場合は訴えることも可能だとか。 また、ドイツのダイムラー社では休暇中のメールは自動的に削除される仕組みを導入したり、日本ではロックオン社が、年に一度、会社と一切の連絡を断つ休暇を取るよう義務付けていたり、企業ごとでさまざまな取り組み例も。 関口さんは、「法制化の議論もますます必要になってきますし、各企業での対策も今後進めていく必要があると思います」と話していました。 弁護士の南和行さん曰く、日本では自営業者と給料をもらって働く労働者の働き方がすごく曖昧だそうで、「会社に雇われている人なのに、まるで自営業者のようにずっと会社や仕事のことを考えて当たり前という文化があり過ぎた」と言います。しかし、それでも会社に出社することでオン・オフの切り替えができていたものの、テレワークとなるとそれも難しくなるだけに、「日本の労働の在り方を考える、いい問題提起で私もハッとしました」と関口さんの言葉に啓発されたようでした。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
ひたむきな運動、国際社会にも「拉致」提起 横田滋さん悼む声(産経新聞)
昭和52年11月に北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=の父で、5日に87歳で亡くなった拉致被害者家族会初代代表の横田滋さんは、日本国内での地道な救出運動に加えて、米国など国際社会にも拉致という北朝鮮の非道な人権侵害問題を提起し、解決に向け奔走した。国内外の関係者から悼む声が相次いだ。 ■「全身全霊で日本全国に知らしめた」 「めぐみさんに会わせてあげたかった」。6日、新潟県佐渡市で報道陣の取材に応じた帰国拉致被害者、曽我ひとみさん(61)は心情を吐露した。北朝鮮ではある時期、めぐみさんと共同生活。一緒に拉致された母のミヨシさん(88)=同(46)=は行方不明で、平成14年に帰国後、自ら救出運動に加わった。「私の人生を救ってくれたこと、感謝してもしきれません」。不安な日本での生活を支えた滋さんの励ましに、こう感謝した。 滋さんは9年3月、家族会初代代表に就くと日本各地を飛び回った。ときの首相ら政治家にも懸命に解決を呼びかけ、拉致の重大性を世論に訴えた。 家族会の結成当初から参加した市川修一さん(65)=同(23)=の兄、健一さん(75)は「最初は誰も関心がなかった拉致事件を、全身全霊で日本全国に知らしめた。救出運動の象徴的な存在。家族は皆、滋さんに勇気づけられてきた」と振り返る。 ■ほほえみ絶やさず…米に問題伝え 13年には妻、早紀江さん(84)らとともに渡米し、首都ワシントンの国務省でハバード次官補代行と会見した。拉致被害者家族が、米政府高官と会うのは初めて。滋さんの訴えに、米国側も北朝鮮へ拉致問題を提起する姿勢を示した。 さらに、15年の2度目の訪米では、アーミテージ国務副長官が力強い後押しを約束。「北朝鮮をテロ支援国家に指定している理由に日本人拉致問題も含まれる」と明言した。日本人拉致が米国の対北朝鮮外交の一要素に組み込まれた形で、成果は大きかった。 訪米に同行した支援組織「救う会」の島田洋一副会長は「拉致という深刻な問題を伝える中で、凜(りん)としながらも、優しいほほえみを絶やさない。ムードメーカーで、国際情勢をよく理解し、米国に問題を伝える原動力になった」と語る。 ■海外からも続々「大きな悲しみ」 滋さん死去を受け、海外からも追悼が相次いだ。米国務省の広報担当官は「北朝鮮に日本人拉致問題を即座に解決するよう促していく」。トランプ政権高官は「彼の働きをたたえ、北朝鮮に拉致被害者の解放を要求する」とコメントした。 拉致されたタイ人、アノーチャー・パンチョイさんのおい、バンジョンさんも、「滋さんとのお別れは、私たち拉致被害者家族すべてにとって、大きな悲しみ」と弔意を表した。 平成14年に5人が帰国して以降、拉致問題は進展がない。日本政府は「最重要、最優先課題」に位置付け、安倍晋三首相は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と無条件で会談する意向を表明したが、道筋は描けていない。政府が認定する未帰国拉致被害者12人の親世代で存命なのは、滋さんの妻、早紀江さんと、有本恵子さん(60)=同(23)=の父、明弘さん(91)の2人だけになった。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
舛添要一氏、東京五輪開催は「コロナワクチン開発できないとアウト」(ニッポン放送)
前東京都知事で元厚生労働大臣の舛添要一氏が6月4日、ニッポン放送の番組「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか! 激論Rock & Go!」に出演。来年2021年に延期された東京オリンピックの開催の見通しについて語った。 番組パーソナリティの辛坊氏から「オリンピックの見通しはどうですか?」と問われた舛添氏は、元厚労相の目線から以下のように語った。 「それは(新型コロナウイルスの)ワクチンが開発できるかどうかなんだけれども、私の厚労大臣の経験でも、やっぱり2年ぐらいかかるんですよ、本当に安全なワクチンというのは。それで、SARS(サーズ)はワクチンができなかったんですね。MERS(マーズ)もできなかった。同じ“コロナ”の形ですから、できないという可能性も持っておかないといけない。そうすると、もしできなかったら(東京五輪は)アウトです。 ワクチンの開発が年内でできるという説もあるんだけど、間に合って、例えば来年の初めくらいから全世界に70億人ぐらい全部に受けさせて、そうすれば(各国選手団も)来られるかもしれない。だけどもう一つは、経済的に疲弊したアフリカとか中南米から選手派遣する経済力が残っているかと。それから、(追加経費が)最低3000億円いるっていうけれど、もっとかかる、私は5000億かかると思っています。で、日本も(経済状況が)ここまで悪くなって、「それ(追加経費を)出すなら潰れたうちの店を立て直す金を出してくれ」って言う声も増えるかもしれない。でも私は是非(東京五輪を)やりたいと思っている、うまくいくとだいたい30兆円ぐらい経済的な利益が上がるので。 でも、そんなにうまくいくかどうかも、ワクチンの開発が可能かどうかにすべてがかかっている。今、世界中で(開発を)競ってますけど、副作用があるといけませんから(安全なワクチンでなければいけない)。SARSはウイルスが忽然と消えてくれたこともあってワクチンを開発できなかったですけど、私もSARSをずっと見ていたんで、新型コロナのワクチンというのはそんなに簡単かな?という思いがあるんです。みんな頑張ればやれる。しかし、できなければもう絶望的だと。来年夏やらないなら(東京では)もうやらないと。それで今、IOC(国際オリンピック委員会)は10月にそれを決定するって言ってるんですね」 そして舛添氏は「あの五輪の五つの輪というのは“5大陸”なので、すべての大陸から来なくては“五輪”にならないのですよ」と述べ、東京五輪の開催には、疲弊したアフリカなどの経済力も含めて判断する必要があることを示唆した。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
自殺ほう助容疑で秋田の少年逮捕 新潟の女性飛び降り、岩手県警(共同通信)
岩手県警岩泉署は6日、新潟市に住む女性の自殺を手助けしたとして、自殺ほう助の疑いで秋田県横手市の無職の少年(19)を逮捕した。 同署によると、自殺したのは30代の飲食店従業員。岩手県田野畑村の観光名所「鵜ノ巣断崖」展望台近くにある、高さ約200メートルの崖から飛び降りたとみられ、海中で遺体が見つかった。少年は容疑を一部否認しており、2人の詳しい関係や足取りを捜査している。 逮捕容疑は4日午後7時55分~5日午前11時半ごろ、運転する車に女性を乗せて鵜ノ巣断崖展望台まで連れて行くなどして、自殺を手助けした疑い。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
“信号のない交差点”で高齢男性が乗用車にはねられ重体…“買い物から帰宅途中”の86歳男を現行犯逮捕(東海テレビ)
愛知県幸田町で6日午前、86歳の男が運転する車が横断歩道を渡っていた男性をはねました。男性は意識不明の重体です。 6日午前11時半ごろ幸田町大草の信号のない交差点で、86歳の男が運転する乗用車が、横断歩道を渡っていた高齢の男性をはねました。 男性は70代から80代ぐらいとみられ、病院に運ばれましたが、全身を強く打っていて意識不明の重体です。 警察は乗用車を運転していた岡崎市の無職・牧野寿夫容疑者(86)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕しました。 牧野容疑者は買い物先からの帰宅途中で、容疑を認めています。 現場は見通しの良い直線道路で、警察は詳しい事故の状況を調べています。 東海テレビ 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
毎年千人、国税が3カ月定年延長 確定申告理由、不透明な特例運用(共同通信)
定年後も引き続き勤務できると定めた国家公務員法の勤務延長制度を利用し、国税庁が2011年度から毎年千人前後の職員をほぼ一律に約3カ月間、継続して勤務させていることが6日、分かった。大半が税務署の職員で、国税庁は、一斉退職により確定申告の業務に重大な障害が生じる恐れがあるためと説明。しかし、同法の制度利用はあくまで「特例」とされ、こうした慣習化した大規模な勤務延長は本来想定していない。省庁任せの不透明な運用との批判を招く可能性がある。 黒川氏懲戒見送りは「法相が検討」 共同通信の取材に、国税庁人事課は「法令にのっとり職務の特殊性などに応じて個々に行っている」と回答した。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
予備費10兆円で急浮上 「秋に解散・総選挙」説にこれだけの根拠(J-CASTニュース)
新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた生活や経済を下支えするため、政府は2020年度予算の1次補正と2次補正を編成した。民間の支出も含めた事業規模は1次と2次を合計して233兆円に達する過去最大の規模だ。ただ、2次補正に盛り込まれた10兆円の予備費を巡って、永田町では憶測が浮上している。 「GDPの4割に上る世界最大の対策によって、この100年に1度の危機から日本経済を守り抜いてまいります」。2次補正を政府が閣議決定した2020年5月27日、安倍晋三首相は政府・与党の幹部を集めた会合で宣言した。4月20日に閣議決定され、同30日に成立した1次補正からわずか1カ月後に2次補正を編成したのは、感染拡大が及ぼした影響が広範に及んでいるからだけではなく、与党から矢継ぎ早に寄せられた歳出要求をほぼ受け入れざるを得なかったという側面もある。 ■2次補正「一般会計の歳出規模」は31.9兆円 2次補正は一般会計の歳出規模としては31.9兆円で、25.6兆円だった1次補正を上回った。2次補正だけでも事業規模は117兆円に達する。2次補正で生活関連では、低所得のひとり親世帯に5万円を支給する。新型コロナウイルス患者に接する医療従事者には最大20万円の慰労金を渡す。また、緊急事態宣言による外出自粛要請で売り上げが減った飲食店を対象に家賃を最大600万円給付する。 1次補正では国民1人当たり一律10万円を支給する制度が盛り込まれたばかりだが、2次補正でも現金給付が目白押しで、家賃補助など与党側が求めた項目が相次いで認められた。「アベノマスク」など新型コロナウイルスを巡る対応のまずさや検察庁法改正問題で招いた混乱によって、「官邸主導」で長期政権を維持してきた安倍首相の求心力の低下は明白だ。「安倍1強」は既に過去の話になったかのようだが、2次補正の歳出の3分の1を占める10兆円の「新型コロナウイルス感染症対策予備費」が衆議院の解散・総選挙と絡めて永田町では語られ始めている。 予備費とは、具体的な使い道を決めずに備えておく予算を指す。何かの用途に使う場合は国会の審議は不要で、内閣が自由に使える。通常国会は6月17日に会期末を迎え、例年ならば秋の臨時国会まで国会が開かれないので、その間に感染が再び拡大した場合に備える、という大義名分は確かに成り立つ。ただ、年間の当初予算でさえ予備費といえば5000億円程度が相場で、これを10兆円も積み増すのは異例だ。 次ページは:二つの任期満了とオリパラと「解散の選択肢」 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
ようやく見えてきたコロナの正体/児玉龍彦氏(東京大学先端科学技術研究センター名誉教授)(ビデオニュース・ドットコム)
(C) ビデオニュース・ドットコム (↑画像をクリックすると動画が再生されます。) 2001年2月に産声をあげたマル激トーク・オン・ディマンドも今回で第1000回の放送を無事迎えることができた。会員の皆様に支えられてここまでやってこれたことに、あらためて深く感謝したい。 さて、その記念すべき第1000回放送については当初、会員の皆様をお招きした公開イベントを予定していたが、新型コロナのために大規模なイベントを開催することが困難となったため、記念イベントは近い将来のお楽しみとさせていただき、粛々といつも通りの番組をお送りしたい。 1000回放送のゲストは東大先端研の児玉龍彦名誉教授。3・11の直後から放射性物質や内部被曝の問題などで精力的に発言を続けてきたのでご存じの方も多いと思うが、今度の新型コロナ感染症についても、専門の分子生物学者の立場から免疫系や抗体検査などの分野で積極的に活動を続けている。 その児玉氏は新型コロナに対するここまでの政府の対応には、至って批判的だ。児玉氏は21世紀の今、人類はコロナに対しても精密医療の考え方の上に立って対応することが十分に可能になっている。そうすることで経済的な損失を抑えつつ感染拡大を抑え込むことが可能であるにもかかわらず、マスを対象とした「3密」だの「ステイホーム」のような大雑把な施策で対応してきたために、多大な経済的・社会的損失を被ることに加え、それが解除された瞬間に今度は何事もなかったかのように人々が元の生活に戻ってしまっている。これでは有効な感染対策にはならない。「そもそも非感染者同士を引き離しても何の意味もないのだから」と児玉氏は言う。 児玉氏が所属する東京大学先端科学技術研究センターでは、都内の新型コロナの感染状況を調べるために5月に合計で無作為に抽出した1,000人に対して抗体検査を実施している。その結果、7人に抗体が見つかった。この0.7%という数値を東京都の人口1,398万人に当てはめると、東京では既に9万人に感染歴があることになる。これは東京都が公表している累積感染者数の18倍にのぼる。 しかし、それにしても日本では欧米のような強制力を伴う行動制限や休業要請をしていないにもかかわらず、100万人あたりの死者数はアメリカの48分の1、スペインの83分の1にとどまる。死者の数は絶対数でも圧倒的に少ないが、人口比で見ても桁が2つも少ない。 これはなぜなのか。実は、コロナの死者数が欧米に比べて相対的に少ないのは東アジアに共通した現象だ。日本の100万人あたりの死者数が7人なのに対し、中国は3人、韓国は5人にとどまる。台湾にいたっては0.3人だ。安倍首相は日本のコロナ対策はうまくいっていると胸を張り、麻生財務相にいたっては民度が違うからだなどと豪語して早速物議を醸しているが、それはあくまで日本と欧米諸国を比較した場合のことであり、実はアジアの中では日本の死亡者数はむしろ群を抜いて多いのだ。 欧米と比べて東アジア諸国でコロナの死者数が圧倒的に少なかった理由として、BCGの影響だの、室内で靴を脱ぐ習慣の有無だの、様々な観測や憶測が流れた。ここまで違いが顕著になると、中には遺伝子配列の違いではないかなどと言い出す人も出てきた。しかし、ここに来て、カリフォルニア大学ラホヤ免疫研究所のクロッティ、セッテ教授らの研究などで、われわれは元々新型コロナに対する抗体を持っていた可能性が大きいことがわかってきた。 日本人を含め東アジアに住む人々はこれまでに繰り返し中国南部を震源とする新型コロナと非常に似通ったウイルスに起因する「風邪」を経験してきた。そのおかげでわれわれの血液中には新型コロナに似通ったウイルスに対する免疫を持つT細胞ができている可能性が高いことがわかってきた。それは新型コロナウイルスそのものに対する獲得免疫ではないため、免疫効果は完全無欠とまではいかないが、ある程度までのウイルス量への暴露であれば発症を防げるし、運悪く感染してしまっても重症化に至らずに済んでいる可能性が高いというのだ。児玉氏も日本や東アジアで死者が少なかった理由として、この説を支持する。 もっとも新型コロナウイルスはRNAウイルスなので、高速で変異を繰り返すこともわかっている。ある程度の免疫があるからといって用心を怠ると、変異したウイルスによって痛い目に遭わされる可能性が高いそうだ。 なお、現時点ではワクチンも治療薬もまだ開発されていない新型コロナウイルス感染症だが、その前段階となる抗体検査の研究を続けている児玉氏は特効薬の開発の可能性については楽観的だ。また、現時点でも抗ウイルス薬のアビガンやレムデシビル、免疫制御薬のアクテムラは、対象を限定して利用すればある程度の有効性は期待できると児玉氏は言う。 緊急事態宣言は解除されたが、そもそも緊急事態宣言についてわれわれは、医療崩壊を防ぐためにやむを得ない措置だと説明されていた。それが解除され、医療崩壊の危機が回避された今、われわれはこれからコロナとどう戦い、どう向き合っていくのかについての長期的な戦略が必要だ。しかし、今のところ政府からは新しいライフスタイルのような暢気な話は聞かれるものの、日本がこれからコロナとどう向き合うかについての明確なメッセージは出てきていない。であるならば、ここは一つ市民一人ひとりがそれをよく考え、自分なりの答えを出していく必要があるだろう。 第1000回目となる今週のマル激では、ここまでコロナについてわかったことは何なのかを問いつつ、われわれ一人ひとりが今後コロナと向き合うために必要となりそうな論点を、児玉氏とジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した。 —–【プロフィール】児玉 龍彦(こだま たつひこ)東京大学先端科学技術研究センター名誉教授1953年東京都生まれ。77年東京大学医学部卒業。博士(医学)。専門は内科学、分子生物学。東大病院内科、東京都立駒込病院、マサチューセッツ工科大学生物学部研究員などを経て、96年東京大学先端科学技術研究センター教授。2018年より現職。著書に『内部被曝の真実』、共著に『逆システム学―市場と生命のしくみを解き明かす』、『日本病 長期衰退のダイナミクス』など。 宮台 真司 (みやだい しんじ)東京都立大学教授/社会学者 1959年仙台生まれ。東京大学大学院博士課程修了。社会学博士。東京都立大学助教授、首都大学東京准教授を経て現職。専門は社会システム論。(博士論文は『権力の予期理論』。)著書に『日本の難点』、『14歳からの社会学』、『正義から享楽へ-映画は近代の幻を暴く-』、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』、共著に『民主主義が一度もなかった国・日本』など。 迫田 朋子 (さこた ともこ)ジャーナリスト1956年神奈川県生まれ。80年東京大学医学部保健学科卒業。同年NHK入局。アナウンサー、解説委員、制作局エクゼクティブ・ディレクターなどを経て2016年退職。同年よりビデオニュース・ドットコムに移籍。著書に『医療現場取材ノート』など。 神保 哲生 (じんぼう てつお)ジャーナリスト/ビデオニュース・ドットコム代表 ・編集主幹1961年東京生まれ。87年コロンビア大学ジャーナリズム大学院修士課程修了。クリスチャン・サイエンス・モニター、AP通信など米国報道機関の記者を経て99年ニュース専門インターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』を開局し代表に就任。著書に『地雷リポート』、『ツバル 地球温暖化に沈む国』、『PC遠隔操作事件』、訳書に『食の終焉』、『DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機』など。 【ビデオニュース・ドットコムについて】ビデオニュース・ドットコムは真に公共的な報道のためには広告に依存しない経営基盤が不可欠との考えから、会員の皆様よりいただく視聴料(月額500円+消費税)によって運営されているニュース専門インターネット放送局です。(www.videonews.com) —– (本記事はインターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』の番組紹介です。詳しくは当該番組をご覧ください。) Source : 国内 – Yahoo!ニュース
車内で楽しむコンサート、宇都宮 拍手代わりにハザードランプ(共同通信)
野外ステージの演奏を車内からFMラジオで楽しむ「ドライブインコンサート」が6日夜、宇都宮市の宇都宮短期大学で開かれた。新型コロナウイルスの感染防止のため、密集を避ける狙いがある。観客は車のハザードランプを点灯させて、拍手代わりにしていた。 同短大のグラウンドには約60台の車が集結。栃木県にゆかりのあるミュージシャンが奏でるポップスやクラシックなどの楽曲をFMラジオの指定の周波数に合わせ、カーラジオで鑑賞した。 県内の音楽関係者らが新型コロナの影響で演奏会を開けない音楽家のために企画した。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
対コロナ、専門家会議主導の危うさ 法的根拠ないまま巨大な存在に(産経新聞)
新型コロナウイルスの感染者が1月15日に国内で初めて確認されてから間もなく5カ月を迎える。この間、見解(分析・提言)を計10回示して政府の対策や国民への意識付けに多大な影響を与えたのが、専門家会議(座長・脇田隆字(たかじ)国立感染症研究所長)だ。ただ、この組織に法的根拠はなく、存在の大きさの割に位置付けが不明瞭という指摘はついて回った。 ■世の中に直接…慎重論押し切る 政府が専門家会議を設置したのは2月14日。医学的見地から助言などを行うことが目的で、設置は政府の「対策本部決定」という位置付けだ。未作成が問題となった会議の議事録がないのもこのためだ。 専門家会議は同月24日、厚生労働省で突如記者会見を開き、感染に関する初の見解を発表した。「1~2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際」という内容だった。 このときの経緯について、メンバーで東大医科学研究所の武藤香織教授は4月23日、日本記者クラブ主催のオンライン記者会見で「厚労省の担当者から聞かれて答える会議の仕組みが続いたが、それでは(対策は)間に合わないと思った。世の中に直接言ったほうがいいと(政府側に)働きかけた」と語っている。 それは「大きな賭け」で、「専門家会議は組織が不安定なところにあり、世の中に信用してもらえるか分からず、記者会見に記者が来てくれるのかという不安もあった」という。政府への助言役を担う一組織が独自の見解を出すことに、政府内に慎重論もあったが、それを押し切った。 ■首相ら「利用」で重み増す その政府は専門家会議をうまく利用するようになる。安倍晋三首相は2月26日に大規模イベントの2週間自粛、27日には小中高などの臨時休校を要請。29日の記者会見で「感染拡大のスピードを抑制することは可能である。これが専門家の見解だ。専門家の意見を踏まえればあらゆる手を尽くすべきだ」と述べた。 首相が「専門家の見解」を後ろ盾にすればするほど、専門家会議の存在は重みを増し、見解が出る度にメディアは大きく扱った。 3月9日の3回目の見解では、感染が確認された場に共通する条件として(1)換気の悪い密閉空間(2)人が密集していた(3)近距離での会話や発声が行われた-の3つを挙げた。これが「3密」の原形だ。 同月19日の4回目の見解では「爆発的な感染拡大を伴う大規模流行につながりかねない」と警鐘を鳴らした。オーバーシュート(爆発的患者急増)、ロックダウン(都市封鎖)という用語が出てきたのはこの時だ。その後、東京都の小池百合子知事はロックダウンという言葉を頻繁に使うようになる。 ■橋渡し役に…責任の所在に問題 大型連休前には「ビデオ通話でオンライン帰省」「飲み会はオンラインで」などと呼びかけ、5月に入ると「新しい生活様式」として「大皿は避けて、料理は個々に」「名刺交換はオンライン」などと細かく実践例を提示。「箸の上げ下げまで介入してくる」などの批判が出たほどだった。 専門家会議が対策を主導し、政府と国民との間のリスクコミュニケーションの橋渡し役となったのは間違いない。ただ、外出自粛などで社会が経済的ダメージを負ったのも事実だ。法的根拠がない組織が影響力を持つことに、責任の所在という点で問題がなかったとは言い切れず、危うさは残った。(坂井広志) Source : 国内 – Yahoo!ニュース