政府・与党は、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が実務者協議の再開に合意したのは、朝鮮半島の非核化に向けた動きとして基本的に歓迎している。米朝対話の進展は安倍晋三首相と金氏との直接会談の実現や拉致問題の解決に寄与するとみており、この点からも米朝の動きを注視している。 首相は30日夜、インターネット中継動画サイト「ニコニコ動画」の党首討論会に出席し、「今日、米朝首脳会談が行われた」と指摘した上で、拉致問題について「最後は、私が金氏と向き合って解決しなければならないという決意だ」と述べ、日朝首脳会談の実現に改めて強い意欲を示した。 首相は、拉致問題の早期解決に向けた自身の考えについて「トランプ氏から金氏に伝えていただいており、中国の習近平国家主席にも協力してもらっている」と語った。 また、河野太郎外相は30日夜、ポンペオ米国務長官と電話会談し、約3時間前に終わった米朝首脳会談の説明を受けた。河野氏は会談後、記者団に「米朝プロセスを再開する大きなきっかけになった。歓迎し、支持していきたい」と強調。日朝交渉にも「大きな後押しになる」と語った。今回の会談は政府筋も「非核化に向けた動きとして前向きに評価している」と語る。 ただ、日本側には不安も残る。日米は完全非核化まで対北朝鮮制裁を維持するとの立場だが、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は30日、トランプ氏と朝鮮半島の完全非核化と米朝の関係正常化を「同時、並行的に」進めることが重要との認識で一致したと述べた。 北朝鮮が求める段階的な制裁緩和につながる恐れがあり、前外相の自民党の岸田文雄政調会長は30日、産経新聞の取材に「融和ムードが先行し、結局物事が動かないということはあってはならない」と強調した。 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース
5 ans Il y a