夏の参院選で32の改選1人区全てで候補者を一本化した立憲民主、国民民主、共産、社民の4野党の幹部は14日、東京都内で野党共闘を支援する「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(市民連合)と街頭演説を行い結束をアピールした。しかし、4党などが市民連合の要望でサインした参院選に向けての政策は、各党間で扱い方に差異がある。 JR新宿駅前での街頭演説には立憲民主党の福山哲郎幹事長、国民民主党の小宮山泰子衆院議員、共産党の小池晃書記局長、社民党の福島瑞穂副党首が集結した。福山氏は「野党は改選1人区全てで(候補者を)一本化し、国民に分かりやすい選択肢を示すことができた」と訴え、野党共闘をアピールした。 だが、4党と衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」(代表・野田佳彦元首相)が5月29日に市民連合と結んだ、左派色の濃い13項目の政策要望書の受け止め方には温度差がある。 共産党は「共通政策」として重視している。志位和夫委員長は13日の記者会見で「安全保障法制の廃止や、憲法、消費税、原発、沖縄など国政の根幹部分で統一の方向が合意された。この内容で十分政権は構成できる」と述べ、連立政権樹立にまで言及した。社民党の吉川元・幹事長も13日の会見で「全面的に受け止める」と歓迎した。 歯切れが悪いのは立憲民主党と国民民主党だ。立憲民主党の枝野幸男代表は11日の会見で「政策要望書の内容に基づいて政治を進めていくことを約束した」と述べる一方、「党の政策集にどう書くか、または書くかどうかも含めて別問題」と言葉を濁した。 国民民主党の玉木雄一郎代表は12日の会見で「要望をそっくりそのまま各党が掲げるものではない」と説明した。「市民連合の考え方を受け止めた上で、協力して戦っていくことでは合意した」とも語った。かつて消費税増税にこだわって国民の信を問い、政権を失った野田氏は、産経新聞の取材に「(要望書の内容は)共通政策ではない。合致するものも、しないものもある」と書面で答えた。 志位氏が指摘したように、要望書には国政の根幹に関わる政策が並び、「参院選で掲げ、その実現に努めるよう要望します」と書かれている。サインしたにも関わらず曖昧な態度を見せる立憲民主党や国民民主党は、政策実現の「本気度」に疑問符が付く。(内藤慎二、千田恒弥) 【関連記事】 Source : 国内 - Yahoo!ニュース
5 ans Il y a