社会

台湾支援へ楽天が募金 善意に宋家豪「助けていただき、ありがとう」

 最大震度6強の強い地震に襲われた台湾を支援するため、東北楽天ゴールデンイーグルスは6日、仙台市の楽天モバイルパーク宮城であったソフトバンク戦の試合前に募金活動を行った。今江敏晃監督のほか、台湾出身の宋家豪ら9選手が参加し、約1050人から募金額は51万6618円に上った。 宋選手は募金箱を抱え、募金をしてくれた一人ひとりに感謝の思いを伝えた。「台湾が地震で苦しい時に日本の人々に助けていただいて、本当にありがとうございます」 15分ほどで多くの善意が寄せられ、宋選手はこらえていたものを抑えられなかった。「自分1人ではできないことなので、皆さんの助け合いで台湾のために募金していただいて本当に感動しました。自分ができることを精いっぱいして、早く台湾が回復できるように祈っています」と話した。 チームは東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県を本拠とする。今江監督は「震災に関して、我々イーグルスは先頭に立ってやっていかないといけないと思うし、少しでも力になれるならと、(試合前でも募金活動に)参加しようと思っています」と語った。(笠井正基)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

女児が上信電鉄にはねられて死亡 群馬県高崎市の遮断機のない踏切

 6日午前9時ごろ、群馬県高崎市吉井町の上信電気鉄道の踏切で、「列車と歩行者の人身事故があった。歩行者は9歳ぐらいの女の子」と、上信電鉄から119番通報があった。女児は踏切内で下仁田発―高崎行きの普通列車(2両編成)にはねられたとみられ、現場で死亡が確認された。 県警高崎署によると、現場は遮断機や警報機がない小規模の踏切で、女児ははねられる直前、踏切内に立っていたという。列車の乗員や乗客にけがはなかった。署が女児の身元や事故の原因などを調べている。(杉浦達朗)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

珠洲の湯宿、再開に込めた思い 気づいた「あたり前のことじゃない」

 能登半島地震で大きな被害が出た石川県珠洲市。避難者やボランティアらを受け入れてきた湯宿が、6日から営業を再開した。周りは被災した人たちばかり。宿のあり方もこれまで通りとはいかない。その中で、「リスタート」に込めた思いとは――。 能登半島を北上し、珠洲市上戸町の集落を抜けると、木々の合間から瓦屋根の建物が現れる。 「湯宿 さか本」。客室には、テレビも電話も、冷暖房もない。「いたらない、つくせない宿」と称す。 吹きさらしの洗面所の先は、もみじ林。鳥のさえずりや虫の音、水がわき出る音が聞こえてくる。 坂本菜の花さん(24)は、両親と共にこの宿を営んでいる。もともと祖父母が湯治場を開いていた場所。父の新一郎さんが1989年から始めた宿を引き継いだ。 菜の花さんは珠洲市の小学校に通い、小学6年で和歌山県へ転居。中学の修学旅行で沖縄を訪れたことをきっかけに、15歳から3年間、沖縄のフリースクールに通った。卒業後、地元に戻ってきた。 年末年始は、宿で常連客や友人と過ごすのが恒例行事。今年は東京や九州などから20人近くが宿に集まった。夕食の準備をしていたとき、地震が起きた。 最初の震度5強の揺れでは…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

義務教育は無償なのに?制服、ワーク…膨大な金額の「隠れ教育費」

 4月に新学期を迎え、制服やランドセル、ノートなどを買いそろえた保護者も多いのではないでしょうか。子どもが小中学校に入学すると、必要なものは多岐にわたります。 でも、本当に納得して購入しましたか。他の学校と比べて、負担が大きいと感じていませんか。 そうした学校にまつわる保護者負担を「隠れ教育費」と呼び、見直しの必要性を訴える活動をする人たちがいます。 埼玉県の小中学校に勤めてきた柳澤靖明さん(42)は、事務職員として働き始めて間もない20代のころ、1人の小学生に年間で給食費4万円、教材費で1万~2万円の保護者負担があることに、「こんなにお金がかかるんだ」と驚いた。 ある家庭では、夫婦で年収が計100万円に届かず子どもを2人育てていた。所得が一定水準に満たない家庭には就学援助制度もあるが、厳しいなと感じたという。 給食費の滞納が続く家庭に就学援助を勧めたら、年収が援助を受けられる基準を2万~3万円上回っていて援助を受けられなかったことも。 憲法26条には「義務教育は、これを無償とする」とある。家庭の経済状況に左右されず、全ての子どもが教育を受けられるようにするためだ。にもかかわらず、文部科学省の「子供の学習費調査」を元にした試算では、公立小6年間では約63万円、公立中3年間では約51万円の保護者負担が発生する。 買った教材が本当に役に立ったのか。別の教材でも代替できたのではないか。方法や使う頻度を教員らと振り返り、見直すようになった。その結果、ある中学校では、年間1万5千円の保護者負担を減らせた。 柳澤さんは「学校のお金の管理を担うのは主に事務職員。変えるきっかけを与えられる、大事な役割があると思う」と話す。 そうした経験をもとに全国で講演や研修をしていたところ、10年ほど前に千葉工業大准教授で教育行政学が専門の福嶋尚子さん(42)と出会った。 仕事や研究を通じて得られた知見や、互いにそれぞれの家庭で子育てをする親として日々感じてきたことを共有するようになった。 2019年に、初の共著「隠れ教育費」(太郎次郎社エディタス)を出版。22年には、沖縄県の公立小中学校で事務職員をしている上間啓史(うえまひろふみ)さん(38)が加わり、「『隠れ教育費』研究室」という公式サイトもオープンさせた。 「研究室」という場所があるわけではなく、個人での活動が多いが、サイトのコラムや連載を目にした全国各地の人から、講演や取材の依頼がひっきりなしに届く。 上間さんは事務職員として、今年度、小学校のカスタネットを公費で買って音楽室に置くことにした。上間さん自身も子どものときは個人で買ったが、授業で使う期間は短い。学校で共有すれば次の学年の子も使えるため、教員らと相談して決めたという。 教員の教材を選ぶ裁量を生かし、教育内容の画一化を防ぐためにも、「無償化や安価なものを買うことが全てではない」と3人は話す。 ただ、「疑問や違和感を、教職員や保護者らで対話してみてほしい」。「研究室」の活動が、「経済的な理由で授業に必要なものがそろえられない、好きな部活動に入れない子どもたちの希望になれば」と話している。(大坪実佳子)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

唐沢寿明、山口智子夫妻も駆け抜ける 熊本でクラシックカーラリー

 全国から集まったクラシックカーが熊本市から阿蘇をめぐる「GO!GO!ラリーin熊本」が6日、初開催された。 震災の被災地を励まそうと俳優の唐沢寿明さんが発起人となって企画した。これまで東北で3回開催されている。 熊本市中央区の花畑広場には6日朝、50年以上前に製造された106台がずらりと並んだ。唐沢さんにクラシックカーの魅力を教えた堺正章さんも参加した。 開会式で唐沢さんは「熊本の方々に勇気と笑顔を届けましょう」とあいさつ。その後、集まったクルマは阿蘇に向けて出発していった。唐沢さんの愛車・ポルシェ356スピードスターの助手席に乗った妻の山口智子さんは道中の風景を動画撮影しユーチューブで公開する。(森北喜久馬)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「観光のない町」に観光列車が停車 カフェが結んだ縁、手作りで歓迎

 1年前まで、正午以降駅員が不在だった長崎県のJR長与駅に、3月から観光列車「ふたつ星4047」が停車することになった。長与町は隣接する長崎市のベッドタウンで、観光業が盛んな街ではない。なぜ、この場所に観光列車がとまることになったのか――。 初日の3月16日。長与駅のホームには、ケーキ店やかまぼこ店など、町内の事業者らが地産の商品を並べ、地元の親子連れやお年寄りなど約50人が集まった。 金の帯をあしらった白い車体が見えると、集まった人々は手を振ったり、旗を振ったりして出迎えた。町関係者は、特産のミカンを配って歓迎した。 列車から降りてきた観光客らは「すごい」と笑顔。かんきつを使ったジュースや県産の酒、かまぼこをトッピングしたおにぎりなどを買い求めていた。広島県から夫婦で来たという富永智子さん(42)は「長与のことは初めて知ったけど、頑張っているなって。人も優しくて楽しいです」。 ふたつ星は武雄温泉駅(佐賀県武雄市)と長崎駅(長崎市)の間を結ぶ観光列車。2022年9月、西九州新幹線の開業に併せて運行が始まった。武雄温泉発の午前便と長崎発の午後便があり、金、土、日、月と祝日を中心に運行。停車駅では地域住民らがおもてなしをしている。長与駅にとまることになったのは午後便で、午後3時5分から13分間停車する。 これまで午後便は、長崎駅を出発後、諫早駅や千綿駅などで15~20分程度停車し、住民らがおもてなしをしていた。だが、今春のダイヤ改定を機に諫早駅での停車時間を1分に短縮。長与駅をおもてなしの対象駅として追加した。 なぜ、長与駅が新たに選ばれたのか。きっかけは昨年9月にさかのぼる。 正午以降、駅員が不在だった…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

裏金問題処分でゆれる和歌山政界 世耕氏が自民離党、次の選挙は

 自民党は派閥の裏金事件をめぐり、安倍派、二階派計39人を処分した。安倍派の参院側トップだった世耕弘成前参院幹事長(和歌山選挙区)は8段階ある処分のうち2番目に重い離党勧告を受け、離党届を提出した。二階派会長を務める二階俊博元幹事長(衆院和歌山3区)は、次期衆院選への不出馬を表明したため、処分は見送られた。 和歌山県内の議員や首長らには、今後の選挙戦や県政への影響は避けられないとの見方が広がっている。 世耕氏への処分を受け、山下直也・県連幹事長は4日夜、「重く受け止め、信頼回復に向けて一層真摯(しんし)に努めてまいるところです」とのコメントを発表した。世耕氏からの電話、町長が告げたのは ある県連幹部は「国民が納得せず、党も処分せざるを得なかったのだろう。参院幹事長という重い立場の中で責任をとる発言がなかった」と述べた。参院政治倫理審査会での世耕氏の答弁について、県議の一人は「知らん、知らん、というのはいかがなものか。本人が責任者だ」と批判した。 県町村会長の岡本章・九度山…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

俳優三戸なつめさんが交通安全訴え 大阪府警「自転車ヘルメットを」

宮坂知樹2024年4月6日 9時30分 春の全国交通安全運動開始を翌日に控えた5日、大阪市中央区の大阪府庁でイベントがあった。ゲストで登場した俳優の三戸なつめさん(34)が「交通ルールを守って安全な生活を送って」と呼びかけた。三戸さんは手ぶりを交えて、保育園児たちに信号のルールなどを教えた。運動期間は15日まで。 昨年1年間に大阪府内で起きた交通事故の死亡者数は前年より7人多い148人で、2年連続で全国最多だったことが府警のまとめで分かった。 死亡した状況を見ると、歩行中54人、自転車乗車中37人、バイク乗車中36人など。 府警は、自転車に乗る時のヘルメット着用が昨年4月に努力義務化されたのを受け、小学校などでの交通安全教室のほか、動画を製作するなどして着用を呼びかけてきている。 ただ、警察庁による昨年7月の調査では、大阪府の着用率は4・2%で、全国では下から4番目。府警が努力義務化から1年に合わせて実施した調査でも5・8%にとどまったという。 ヘルメットは、事故に遭ったときに致命傷を防ぐ効果が期待されているが、府警幹部は「万が一に備える意識は高いとは言えず、警察としても危機感を持っている」と話す。 豊中市の「のどか保育園」(定員78人)では今月から、希望する保護者にヘルメットを無償で貸し出す試みを始めた。保護者のうち約6割が子どもの送り迎えに自転車を使っている。ほとんどの子どもがヘルメットを着けている一方、保護者はかぶっていないケースが多かったという。 のどか保育園の運営会社「ビケンテクノ」(吹田市)の担当者は「貸し出しをきっかけに着用を習慣化し、お子さんだけでなく保護者も命を守っていただきたいと考えた」と話した。(宮坂知樹)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

任天堂「スプラトゥーン」イベント延期させた疑い 日立市職員を逮捕

 任天堂のホームページに「爆弾で一撃だわ」などと投稿し、人気ゲーム「スプラトゥーン」のイベントを延期させたとして、京都府警は3日、茨城県日立市職員(27)=同市=を威力業務妨害の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。 捜査1課によると、容疑者は昨年8月22日~11月29日、「スプラ甲子園とか開いたら会場の奴らも殺すから覚悟しとけ」「警備増やしたところで爆弾で一撃だわ。死ね」などの文言を任天堂(京都市南区)のホームページの投稿フォームに39回にわたり投稿し、同年12月に東京都大田区で予定されていた「スプラトゥーン甲子園2023」を延期させるなどした疑いがある。府警は詳しい動機を調べている。(茶井祐輝)市動物園でサル飼育担当 市長「事実なら心からおわび」 職員の逮捕について、日立市は4日、記者会見を開いた。市の説明によると、容疑者は2018年4月に市かみね動物園の飼育員として採用され、かみね公園管理事務所の主事として、昨年からサルの飼育を担当している。病欠や長期休暇はなく、勤務態度も問題はなかった。業務用パソコンで何かに投稿したような形跡はなかったという。 小川春樹市長は「容疑が事実であるとすれば、このような不祥事を起こし心からおわびを申し上げる。警察の捜査に協力しつつ、事実関係を確認の上、厳正なる対処をしていきたい」とコメントした。(張守男)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

能登の復興、東日本を踏まえてこそ 小松理虔さんのコメントプラス

 「社説のいうとおり、能登の復興が、東日本大震災の反省を踏まえたものになるのかどうか、とても重要な問題だと思います」 4月1日配信の社説「能登の復興 東日本の教訓を生かす」に、地域活動家の小松理虔(りけん)さんは、こうコメントした。 社説では、能登半島地震の発災3カ月に合わせて石川県が公表した復興プランの骨子案を紹介。官と民、被災地と被災地外の人々が協働する仕掛けが不可欠だとの視座を大切に、復興プランを練り上げるのが望ましいと指摘した。そのためにも、ともすればインフラ整備が過大になった東日本大震災後の復興政策の教訓を、改めて思い起こしたいと論じた。 小松さんは社説に賛同。東北とは切り離して考えた方がいい問題もあると前置きしつつも、今後、能登をめぐるさまざまな復興計画が出てきた際には、「それだけを取り上げるのではなく、東日本大震災の実例や課題と比較した記述にしていく必要がある」と訴えた。 また、東日本大震災や能登半島地震を経験した記者や研究者、被災住民、復興の担い手同士の対話も重要になってくるのではとして、「知見の共有を図るような場をつくることも新聞社にはできる」と提言した。 一方で、メディア自身の教訓と課題も「改めて思い起こしたい」と注文をつけた。災害取材のあり方や被災地の取り上げ方など、東日本大震災で蓄えられた知見が「能登の取材で生かされているのか」と問いかけ、「折に触れて議論を展開してもらいたい」と求めた。 コメントの最後で小松さんは、災害や復興について考えることは「かつて起きた被災」を考えることになる、とも強調した。 「それが『風化に抗(あらが)う』ことや『伝承』にもつながります」 この社説や、小松さんのコメント全文はこちらから(http://t.asahi.com/wnpc)。     ◇ コメントプラス(https://www.asahi.com/comment)は、専門家らが記事にコメントを投稿し、新たな視点や考えるヒントを提供する朝日新聞デジタルの機能です。総勢160人以上の多彩な顔ぶれのコメンテーターが、日々配信されるニュースの世界を広げます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル