社会

自民裏金処分「甘すぎる」「会社員なら懲戒免職」 東海でも怒りの声

 自民党派閥の裏金問題に関与した安倍派や二階派の幹部ら39人に下された処分をめぐり、有権者からは「甘すぎる」などと疑問や怒りの声が聞かれた。信頼回復とはほど遠い内容に、東海地方の自民県連幹部も危機感をあらわにした。 「私が会社員になって裏金をつくったら、懲戒免職になる。国を代表する人たちの処分にしては甘すぎるんじゃないか」 就職活動中だという名古屋市緑区の大学生の女性(21)はこう憤った。安倍派から販売ノルマ超過分のパーティー売上金として還流を受けた計4826万円を、政治資金収支報告書に寄付収入として記載しなかったとして、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で起訴された池田佳隆衆院議員=比例東海、自民除名=の地元・愛知3区に暮らす。前回衆院選では親と同じように池田氏に投票したといい、「次からは自分で調べて投票する。それが分かっただけでもよかった」。 自派閥の不記載が発覚した岸田文雄首相や、次の衆院選不出馬を表明した二階派会長の二階俊博元幹事長の処分が見送られたことにも怒りが収まらない。「どうせ偉い人の都合で決めた処分なんでしょう」 池田氏の地元事務所の近くに住む主婦の浅野栄子さん(66)も、「処分の重さが一般の公務員とかけ離れているように見える」と不満げ。裏金がはじまった経緯や使い道などが解明されないまま決まった処分に「これで納得できるはずがない。どんなに偉い人が関わっていたとしてもちゃんと調べてほしい」と語気を強めた。 名古屋駅前で聞いてみても不…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

能登の復興へ「のとプロ」立ち上げた高校生ら 楽天本社で特産品販売

 東京都世田谷区の楽天本社で4日、石川県の高校生らが、能登の特産品販売やメニュー提供などを社員らに向けて行った。被災後に地元の高校生らが立ち上げた「のと中高生 復興プロジェクト(のとプロ)」を知った同社が、生徒を招待した。 「のとプロ」の発起人は、当時県立輪島高校2年だった久保穂乃佳さん(16)。帰省先の祖母宅で被災し、家はほぼ全壊。被災直後は「何もできない無力感やもどかしさがあった」が、「若者が復興に向けて行動することで、能登の未来に希望を持ってもらいたい」と、プロジェクトを立ち上げた。 現在、のとプロには10代を中心に27人の若者らが参加。被災地の炊き出しに参加したり、オンラインミーティングで、今後の取り組みを話し合ったりしているという。 この日は同社の食堂で、能登特産品の飲料や入浴剤などを販売した。久保さんは「このような機会をいただけてありがたい。能登には地震のイメージがついてしまったが、全国の人に能登を知ってもらうことで、能登を元気にしたいし、自分たちも元気になりたい」笑顔で語った。 同社員の矢崎花和(はるな)さん(23)は、甘いしょうゆが特徴のご当地メニュー「金沢手羽先弁当」を味わった。「石川を近くに感じることができた。若者の『かわいそうと思われたくない』という前向きな考えも知った。これからも能登に触れるきっかけを増やしたい」と話した。(中村英一郎)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

落雷で意識不明のサッカー部員1人、集中治療室で治療続く 宮崎

 宮崎市のグラウンドで落雷が起き、高校生らが救急搬送されるなどした事故で、熊本県教委は4日、搬送時に意識不明だった生徒1人が、引き続き集中治療室で治療を受けていると発表した。 落雷事故は3日午後2時半すぎ、宮崎市古城町の鵬翔高校のグラウンドで発生。サッカーの練習試合に熊本県から参加していた、鹿本高校のサッカー部員ら18人が救急搬送されるなどした。同校や熊本県教委によると、搬送時に意識不明の重体だった2人のうち、1人は意識が回復。もう1人は、集中治療室で治療が続いているという。他に7人が一時入院していたが、既に退院した。けがのなかった生徒らは保護者の送迎で帰路についた。 同校は、今後の対応について検討を進める一方、校長が現地に入って情報収集をしている。県教委によると、生徒の心のケアのため、スクールカウンセラーを配置する予定だという。淀川壮之典教頭は「事故に遭った生徒の回復を祈っている」と話した。 鹿本高校の男子生徒26人と監督ら3人の計29人は、2日から1泊2日で宮崎県にサッカーの遠征をしていた。(杉浦奈実)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

いないはずの沖縄・宮古島に毒蛇のハブ 観光シーズン前に注意喚起

 沖縄県は4日、宮古島で毒蛇の「サキシマハブ」の死骸が見つかったと発表した。宮古島はハブがいない離島として知られているため、県は本格的な観光シーズンを前に注意を呼びかけている。 県によると、宮古島市・平良(ひらら)港の埠頭(ふとう)で3月30日、作業員がコンテナを動かしたところ、地面との隙間で死骸を見つけた。全長44センチ、体重12.7グラムで、生後1年6カ月ほどの若い個体だという。 ハブは沖縄や奄美群島に広く分布するが、生息する島としない島がまだらに存在することが知られている。宮古島は、ハブが生息しないとされる島のひとつだ。 ハブの不思議な分布は、琉球…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

米軍機が岩国の滑走路でトラブル 欠航など民間機にも影響

 4日午後、米軍岩国基地(山口県岩国市)に米軍機が着陸する際、タイヤに不具合が発生し、滑走路が一時閉鎖されるトラブルがあった。滑走路は軍民共用で、岩国錦帯橋空港を利用する民間機が欠航するなどの影響が出た。 米軍岩国基地によると、ステルス戦闘機F35Aが着陸する際、タイヤに不具合が発生し、滑走路上で停止した。「パイロットは無事で、滑走路の損傷はない」という。 全日空によると、滑走路が閉鎖された影響で、同日午後2時50分発の羽田行きなど計3便が欠航し、那覇空港から岩国錦帯橋空港に向かう便が広島空港に行き先を変更した。(鈴木史、向井光真)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

賃上げ、取り残される非正規 物価高の苦しさは同じ「軽視されてる」

 春闘で正社員の賃上げの流れが顕著になった一方で、雇用者の3分の1強を占める非正規労働者の待遇改善は限定的だとみられている。企業が「雇用の調整弁」として増やしてきた非正規労働者。低待遇からの脱却には社会のあり方が問われている。 「人手不足の中で仕事はめちゃくちゃきつい」「なのに給料の上げ幅は26円だけですか」 2024年春闘の集中回答日となった今月13日。埼玉県の大学4年の男性(22)は東京都台東区にあるビルの前でマイクを持ち、集まった約40人と声を上げた。ビルは、男性のアルバイト先のスーパーを運営する会社の拠点だ。 3年前からレジ打ちの仕事などをしているが、店側に賃上げや勤務環境の改善を求める団体交渉に加わったのは21年冬ごろ。上司から休日に勤務するよう強要されたと感じたのがきっかけだった。 スーパーの運営会社にはパートやアルバイトら非正規労働者向けの労働組合はない。だが男性は大学で国際協力について学ぶ中で、貧困や労働問題に関心を持っていた。21年春に個人で入れる「首都圏青年ユニオン」に加入し、そのサポートを受けながら団交に臨んでいた。 今年の春闘では大手を中心に賃上げに沸くなか、中小企業や非正規労働者への波及が焦点となっています。特に正社員に比べて労働組合の加入率が低いとされる非正規労働者の待遇はどうすれば改善されるのでしょうか。識者が解説します。最低賃金を下回る賃上げしか… 実家で暮らし、学費のほとん…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

平成ギャル姿の橋本環奈さんに、地元「おかえり」朝ドラロケ開始

 今秋から放送されるNHK朝の連続テレビ小説「おむすび」の地方ロケが始まり、ドラマの舞台となる福岡県糸島市で4日、出演者らが取材に応じた。ヒロインの米田結を演じる橋本環奈さんは、隣の福岡市出身。「(撮影中に)地元の人が『おかえり』と言って迎えてくれてうれしい。今、ずっとこっちに滞在できて幸せ」と笑顔を見せた。 物語は自然豊かな糸島で育った「ギャル」のヒロインが、神戸、大阪に移り住み、自分らしくポジティブに栄養士の道へと進んでいく姿を描く。「失われた30年」とも言われる平成から、令和の時代をたくましくパワフルに駆け抜ける。 糸島市でのロケは3月26日から。これまでに畑で農作物を収穫するシーンや、海岸で「パラパラ」のダンスを踊るシーン、糸島市民ら約200人がエキストラとして協力した祭りのシーンが撮影されたという。 取材の場には、制服を着た高…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

中央道笹子トンネルで追突事故 1歳男児死亡、運転の母親もけが

 4日午前7時15分ごろ、山梨県甲州市の中央道上り線・笹子トンネルで、大型トラックが軽乗用車に追突した。軽乗用車に乗っていた同県都留市の男児(1)が搬送先の病院で死亡し、運転していた10代の母親は首を捻挫するなど軽傷を負った。県警は、大型トラックを運転していた茨城県五霞町、会社員田所義光容疑者(54)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕し、容疑を同致死傷に切り替えて調べている。 県警高速隊によると、現場は片側2車線の直線の走行車線。母子は帰宅途中だったという。田所容疑者は勤務中で「事故を起こしたことは間違いありません」と容疑を認めている。 事故の影響で、勝沼インターチェンジ(IC)―大月ICの上り線が午前8時10分から3時間ほど通行止めになった。(棟形祐水)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

博多華丸さんと女子高吹奏楽部が共演「ブラバン少女」 生演奏30曲

 福岡市の博多座で6~21日、演劇「新生!熱血ブラバン少女。」が上演される。出演するのは、主役を務める博多華丸さんと、物語のモデルとなった同市の精華女子高校吹奏楽部の部員ら。舞台を盛り上げるのが、「絶大な信頼」(博多座担当者)を置かれた彼女たちの生演奏だ。 博多座の稽古場。リズミカルなドラムに、トランペット、トロンボーンの音が重なった。一つの音となって全身に迫ってくるようだ。 華丸さんは後ろに控え、お茶の間のテレビでは見せないような厳しい表情で彼女たちの後ろ姿を見守っていた。ほぼ休部状態の吹奏楽部を立て直すために学校に来たという、メンタルコーチの役を演じていた。 「もっと音をゴージャスにしてみようか」。演出のスタッフがこう言うと、部員は即座に対応。コンクールの全国大会で15回、マーチングの全国大会で全国最多24回の金賞を誇る精華女子の底力を見せた。全国屈指の実力の精華女子、華丸さんも「彼女たちが主人公」 劇中では、ソロや少人数でのアンサンブルのほか、オリジナル曲からコミカルな曲、背景音楽も含め30曲あまりを演奏する。 今作は2017年上演の「熱…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

いじめで不登校、学校からの認知報告は卒業後 保護者は再調査求める

 埼玉県三郷市の小学校で2022年、いじめ防止対策推進法に基づく重大事態と認定される事案があり、市の第三者委員会が調査報告書をまとめていたことがわかった。学校の対応に大きな問題はなかったとする内容で、保護者は再調査を求めている。 被害者は当時小学6年の児童。保護者の訴えや報告書によると、児童は22年4月以降、同級生1人から「陰キャ」「パシリ」「家畜」「負け組」などと言われた。その後、学校を休んだり保健室登校をしたりして、2学期以降は不登校状態になった。中学2年になった現在も登校できていない。いじめによるストレスで自傷行為があり、重度ストレス反応及び適応障害と診断された。 重大事態は、いじめにより欠席を余儀なくされた疑いがある日数が年間30日に達したかが目安になる。22年9月にこの要件を満たしていたが、学校から市教育委員会に重大事態の認知報告があったのは、保護者が県教育局に学校の対応を相談し、児童が卒業した後の23年7月だった。 報告を受け、市は8月に第三者委を設置。今年2月に報告書をまとめ、3月、木津雅晟市長に提出した。 第三者委の調査に対し、学校側は認知報告が遅れた理由を「保護者の意向を確認した結果」と説明する。 しかし、第三者委は報告書で「あたかも保護者の意向で重大事態認定が左右されるような理解が存在したことは大きな問題」と指摘。そのうえで「両者の意思疎通のすれ違い」に言及し、「学校側にいじめに対する対応義務に違反することは認められなかった」とした。 保護者は朝日新聞の取材に対し「学校はなかなか事実確認をせず、保護者への十分な説明もなかった。いじめを隠蔽(いんぺい)し、重大事態にすることを避けようとしていると感じた。学校の対応が適切だったとは思えない」と話し、再調査を求めている。 市教委は報告書が市長に提出されたことは認めたが、内容などについては「個別の案件なので、回答は差し控える」としている。(伊藤悟)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル