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次女の事件、妻の関与がより濃厚か 夫婦鑑定留置へ 不凍液連続殺害

独自有料記事遠藤美波 長妻昭明 増山祐史2024年3月19日 4時00分 東京都台東区の夫婦が次女と夫の姉に不凍液を飲ませて殺害したとして逮捕された事件で、次女の事件について妻の関与がより濃厚と警視庁がみていることがわかった。一方で、夫の姉が相続のトラブルを抱えていた相手は夫とされる。警視庁は、2事件への夫婦それぞれの関与の度合いを調べている。 東京地検は18日までに両容疑者の鑑定留置を請求した。2人の精神疾患の有無などを調べ、刑事責任能力を判断し、殺人罪で起訴するかどうかを決める。夫は否認、妻は黙秘 ホテル運営会社役員の細谷健一(43)、妻の志保(37)の両容疑者は共謀して昨年3月12~13日ごろ、自宅で次女の美輝(よしき)ちゃん(当時4)に抗精神病薬「オランザピン」と、不凍液などとして使われる「エチレングリコール」を摂取させて殺害した疑いで、今年2月に逮捕された。健一容疑者は否認、志保容疑者は黙秘しているという。 捜査関係者によると、健一容疑者は美輝ちゃんの死亡前日について「娘と妻は半日ほど自宅で2人きりだった」という内容の説明をした。捜査1課が調べたところ、昨年3月12日、健一容疑者は長男と長女を連れて外出していたことが確認された。美輝ちゃんは半日ほど、志保容疑者と自宅で2人きりだった可能性があるという。 健一容疑者は翌13日、学校への送迎で長男と長女を連れて午前7時半ごろに外出。志保容疑者から連絡を受け、午前9時ごろ119番通報した。 毛髪鑑定の結果、美輝ちゃんは少なくとも1年間にわたりオランザピンを摂取させられていたことが判明。昨年8月の家宅捜索では、オランザピンが志保容疑者の布団のそばから見つかった。志保容疑者は逮捕前の今年1月、児童相談所の聞き取りに、オランザピンについて「自分が購入して眠れないときに使っていた」と説明したという。次女「かわいくない」 妻が夫にメッセージ 志保容疑者が美輝ちゃんにつ…この記事は有料記事です。残り843文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

工具使わず5分で組み立て 愛知発の木造屋台、「輪島朝市」で活用へ

【動画】「輪島朝市」に屋台の支援 愛知・豊橋の木工会社=戸村登撮影 愛知県豊橋市の木工会社が、能登半島地震で屋台を失った「輪島朝市」に組み立て式の屋台を無償で貸し出す。かつて、コロナ禍に飲食店主が屋外販売できるよう豊橋技術科学大の学生らと開発した木造の屋台で、工具を使わず約5分で組み立てられる。23日に金沢市で開かれる「出張輪島朝市」でさっそく活用される予定だ。 「輪島朝市」に屋台を貸し出すのは、豊橋市で特注家具の製造販売などをしている「老津木工」。社員10人の有限会社で、2021年5月から「組立式ヤタイPatto(パッと)」の商品名で販売を始めた。東三河地域のスギの間伐材が一部使われていて、重さは計約25キロ。コンパクトに収納でき、運搬や組み立ても容易だという。1台6万9800円(税込み)で、これまでに300台以上の販売実績がある。 1月末、出張輪島朝市での再出発への取り組みをテレビニュースで知った松井誠社長(44)は、軽自動車でも運べる自社の屋台で「手助けできるのでは」と旧知の辛島一樹・前橋工科大准教授(39)を通じて、輪島市朝市組合にメールで支援を申し出た。 辛島准教授は防災のまちづくり計画が専門で、豊橋技科大助教として屋台の共同開発にも関わっていた。 その後、朝市組合の一員で、「輪島朝市を応援する会」の発起人の女性から、「とても素敵なご提案をありがとうございます」と返信が届いた。3月に金沢市で出張朝市を開く予定で、そこで使えるか見てみたいという要望が添えられていた。想定3倍超の貸し出し要請だけど…社長「うちしか出来ない」 2月に松井社長と辛島准教授が金沢市の金石港を訪れ、車で持ち込んだ屋台を実際に組み立ててみせた。わずか5分ほどで完成すると、「応援する会」側から「使いやすいし、組み立てやすい」という評価を得た。 輪島朝市では、高齢の組合員が多く、屋台の組み立てや片付けにはそれぞれ30分ほど掛かっていたという。 組み立て式屋台14台の貸し出し要請を受けた松井社長ら。当初は4台貸し出すつもりだったが、「できることはやってあげたい」と要請通りに支援を決めた。まずは屋台10台を貸し出し、8月までにはさらに4台を追加で貸し出す予定だ。 松井社長は「うちしか出来ない支援だと思った。この屋台をきっかけに、復興の第一歩にして欲しい」と話す。 辛島准教授は「被災後から復興に向けての市街地整備には時間が掛かる。その間、今回のようにいろんな場所や形態で物品販売を行える機会が発生する際の場づくりとして活用いただければ」とコメントした。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

柿沢氏からの「活動資金」で買収 前江東区長、選挙違反の罪を認める

有料記事藤牧幸一2024年3月18日 13時24分(2024年3月18日 19時52分更新) 東京都江東区長選をめぐって公職選挙法違反(買収、有料ネット広告)の罪で在宅起訴された前区長・木村弥生被告(58)の初公判が18日、東京地裁であり、前区長は起訴内容を認めた。 検察側の冒頭陳述によると、木村前区長は柿沢未途・前衆院議員(53)=同罪で有罪判決=に説得されて昨年4月の区長選への立候補を決意し、選挙支援も受けた。 検察側は、柿沢前議員の盟友で、区長選で中心的な役割を担った元区議に対し、「投票取りまとめなどへの報酬」として、木村前区長が選挙後に区長室で現金100万円を自ら渡したと指摘。投票を呼びかける有料のネット広告は、柿沢前議員から勧められ、「知名度向上になる」と考えて実施した、と説明した。「苦渋の決断」で虚偽説明 被告人質問で木村前区長は…この記事は有料記事です。残り402文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

「23年打ち明けられず」 子どもの性被害、民事の時効撤廃求める声

 旧ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)創業者の故ジャニー喜多川氏からの性被害当事者らでつくる「子どもの性被害 時効にNO!」が18日、東京都内でシンポジウムを開き、子どものころに受けた性被害について民事訴訟の時効撤廃を求めるキャンペーンを始めることを発表した。 子どもは、そもそも性被害を被害と認識できないことが多く、認識できたとしても被害をだれかに話すことができるようになるまでには長い時間がかかるのが実情だ。 加害者の責任を追及したいと思っても、現在の民法の規定では、生命や身体を害する子どものころの性被害の場合、被害者が加害者を知ってから5年がたつと時効によって民事裁判で加害者の責任を問うことができなくなる。また不法行為から20年行使しないと、損害賠償請求権が消滅する。 キャンペーンの共同代表を務める川上資人(よしひと)弁護士は、米国では2022年に子どもの性被害については時効を適用しないとする特別法が制定されたことなどを説明。「日本では時効があることで子どもの性被害が社会に顕在化していない。子どもの性被害に民事の時効があるのはおかしい」とした上で「日本でも子どもの性被害に対しては民事の時効を適用しないという法律を制定する必要がある」と訴えた。 もうひとりの共同代表、飯田恭平さん(36)は元ジャニーズJr.。13~18歳のときに事務所に所属し、故ジャニー氏から性被害を受けたが、昨年まで23年間、だれにも話せなかったという。記事後半には、シンポジウムに登壇した5人の性被害当事者の声も載せています。 「立ち上がろうというときに…この記事は有料記事です。残り1776文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

結婚後も皇族の身分保持の案に反対意見でず 自民懇談会

 自民党は18日に開いた安定的な皇位継承の確保に関する懇談会(会長・麻生太郎党副総裁)で、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する皇室典範改正の案について議論した。木原誠二事務局長によると、同案について出席者から反対意見はなかったという。 麻生氏は懇談会の冒頭、皇族…この記事は有料記事です。残り221文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

愛子さま、26日に伊勢神宮、27日に神武天皇山陵に参拝へ

多田晃子2024年3月18日 23時30分 宮内庁は18日、天皇、皇后両陛下の長女愛子さまが26日に三重県の伊勢神宮に、27日には奈良県の神武天皇山陵にそれぞれ参拝すると発表した。愛子さまお一人での地方訪問や参拝は初めて。愛子さまは今月に学習院大学を卒業し、来月から日本赤十字社(本社・東京都港区)の嘱託職員としての勤務を控えている。 愛子さまの伊勢神宮参拝は約10年ぶり。27日には三重県の斎宮歴史博物館、いつきのみや歴史体験館をそれぞれ視察する。(多田晃子)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

入院の百合子さま、左心不全と脳梗塞の症状 宮内庁が公表

多田晃子2024年3月18日 23時30分 宮内庁は18日、脳梗塞(こうそく)と誤嚥(ごえん)性肺炎との診断を受け、聖路加国際病院(東京都中央区)に入院中の三笠宮妃百合子さま(100)について、ここ数日の間に左心不全と一時回復していた脳梗塞の症状が再び見られると公表した。入院期間は未定。 同庁によると、百合子さまは以前から診断されている心不全が先週末から徐々に悪化。左心不全で息苦しさがあるほか、一時回復していた右の手足の動かしづらさが再びみられるという。医師とのコミュニケーションは取れているが、安静にするため会話は難しいという。 百合子さまは2日午後に気分が優れず、軽度の脱水症状があったため、3日午後に同病院で診察と検査を受けたところ、軽い脳梗塞と誤嚥性肺炎と判明し入院。11日午前に集中治療室から一般病棟に移った。同庁は同日時点で、右の手足の動かしづらさはかなり改善され、肺炎も落ち着きつつあるとしていた。(多田晃子)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

「子どもの性被害、民事時効の撤廃を」 元Jr.らキャンペーン開始

 子どものころの性被害について民事訴訟の時効撤廃を求めるシンポジウムが18日、東京都内であった。 旧ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)創業者の故ジャニー喜多川氏から性被害を受けた元ジャニーズJr.らでつくる「子どもの性被害 時効にNO!」事務局の主催。元Jr.や学校の先生から性被害を受けた女性ら5人が登壇し、時効撤廃の必要性などを訴えた。署名活動や国会議員への働きかけなど「時効にNO!」キャンペーンを始める。 現在の民法の規定では、生命や身体を害する不法行為の損害賠償請求権は、被害者が加害者を知った時から5年、不法行為から20年行使しないと消滅する。キャンペーンの共同代表を務める川上資人(よしひと)弁護士は、米国では2022年に子どもの性被害には時効を適用しないとする特別法が制定されたことを説明。「日本では時効があることで子どもの性被害が社会に顕在化していない。日本でも子どもの性被害に対しては民事の時効を適用しないという法律を制定する必要がある」と訴えた。 もうひとりの共同代表で元ジャニーズJr.の飯田恭平さん(36)は13~18歳のときに喜多川氏から性被害を受けたが、昨年まで23年間、だれにも話せなかったという。「立ち上がろうというときに時効になっているのはとても残酷だ。(時効撤廃で)これからの被害を少しでも抑止できれば」と語った。(編集委員・大久保真紀)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

ストーカー加害者全員に警察が連絡へ、近況を確認 治療の有効性伝達

 警察庁は18日、禁止命令を受けたストーカーの加害者全員を対象に、警察が連絡して近況などを確認する制度を全国で新たに始めると発表した。殺人など重大な事件に発展するケースが後を絶たず、取り組みを強める。 加害者に連絡する制度は、ストーカー規制法に基づき被害者への接触などを禁じる禁止命令を受けた加害者について、原則として全員が対象で、被害者が拒否する場合などは除く。警察が電話や訪問などで加害者に連絡し、被害者への執着の程度や生活の様子などを確認し、その度に再発や報復の恐れなどのリスクを評価する。必要に応じて被害者に伝える。 加害者全員を対象に、禁止命令を出す際に、医療機関での治療やカウンセリングが有効な場合があることをリーフレットを使うなどして知らせる。2016年度から各地の警察で、個別の加害者ごとに判断して治療を具体的に働きかける取り組みを進めてきたが、今回、その前階としてまず全員に有用性を知らせることにした。 被害者に対しては、防犯指導を強化するほか、緊急通報装置を貸し出す際に常時携帯することの重要性を説明し、使い方の練習を行う。警察庁は全国にこうした対策の実施を指示。各都道府県警が順次導入していく。 警察庁は昨年8月~今年1月、北海道や愛知、大阪、福岡など10都道府県警でこれらの対策を試行。396件の禁止命令があり、177件で加害者への連絡を実施した。ただ、そのうち2件は連絡後に加害者が禁止命令違反容疑で逮捕された。治療の有用性は363件で伝え、うち治療などを受けたのは29件という。禁止命令、過去最多の1744件 連絡制度などの対象となる禁止命令は年々増加しており、22年は全国で過去最多の1744件だった。 ストーカー事件が殺人などに至る例は相次ぐ。昨年1月には福岡市で、女性会社員が元交際相手の男に刃物で襲われ亡くなった。福岡県警は男に対し女性に接触しないよう禁止命令を出し、女性に一時避難などを勧めていたが、事件を防げなかった。(編集委員・吉田伸八)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

強盗殺人容疑で逮捕の男、コンビニ強盗致傷容疑で再逮捕 愛知県警

2024年3月18日 20時23分 愛知県阿久比町の民家付近で住人の男性(52)の遺体が見つかった事件で、愛知県警は、強盗殺人などの疑いで逮捕・起訴された大谷将也容疑者(38)について、現場近くのコンビニエンスストアでの強盗致傷容疑で再逮捕し、18日発表した。黙秘しているという。 県警によると大谷容疑者は1月8日午前3時40分ごろ、半田市南大矢知町3丁目のコンビニで50代の女性店員に刃物を突きつけ、現金約8万9千円を奪った疑いがある。その際、店員が右手にけがをした。コンビニと民家は約1キロの距離にある。 県警などによると、コンビニから出てきた大谷容疑者を居合わせた新聞配達員がバイクで十数メートル追いかけた。男が向き直って間合いを詰めてきたためバイクを置いて逃げたところ、男にバイクを奪われた。そのまま数百メートル逃走したとみられ、バイクは三差路に乗り捨てられているのが見つかった。車に乗り換えて逃走したとみられる。 一連の事件は1月12日に大谷容疑者が知人の30代女性を車内に監禁した疑いで静岡県警に逮捕されたことで発覚。情報提供を受けた愛知県警が阿久比町の民家で派遣社員林治彦さんの遺体を発見した。防犯カメラ映像などから大谷容疑者のコンビニ強盗への関与も浮上した。 起訴状などによると、大谷容疑者は昨年12月11日ごろに林さん方に金品を奪う目的で侵入。林さんに見つかったため首を絞めて殺害して運転免許証などを奪い、遺体を民家近くの雑木林に遺棄したという強盗殺人や死体遺棄などの疑いで逮捕・起訴されていた。 大谷容疑者が静岡県警に留置されていた際に逃走を図っていたことも判明。逃走についても在宅で捜査する方針だという。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんSource : 社会 - 朝日新聞デジタル