8日午後2時30分ごろ、神戸市中央区の高層タワーマンションで、「ソファが燃えている」と53階に住む男性から119番通報があった。 神戸市消防局によると、ベランダに置いてあったソファや壁の一部が焼け、午後2時50分ごろに男性が消火器を使って自力で消火したという。けが人はなかった。 現場には、はしご車を含む消防車両18台とヘリ1機が駆けつけ、一時騒然となった。 市消防局のはしご車が対応できるのは高さ50メートル(17階相当)まで。 タワーマンションのような高層建物の場合、スプリンクラーや、消火に使う水を地上から高層階に送る連結送水管などの設置が消防法などで義務づけられている。高層階が火災の場合はそれらを使って消火するという。(原晟也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
収穫間近のメロン600玉盗難 生産量全国最多の茨城県で農家が被害
5日午前7時ごろ、茨城県鉾田市の農業男性(52)から「収穫間近のメロンが盗まれた」と県警鉾田署に通報があった。同市内にある男性のビニールハウスで育てていたメロン約600玉(60万円相当)がなくなっていたといい、署は窃盗事件として捜査している。 署によると、男性は4日午後5時半ごろ、ビニールハウスでの作業を終えて帰宅。その時、異常はなかったという。翌5日朝、28棟あるビニールハウスのうち3棟から「なだろうレッド」という品種のメロン約600玉がなくなっていることに気がついた。ビニールハウスは施錠されていなかったという。 2022年の国の調査によると、茨城県はメロン生産量が全国1位。(宮廻潤子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
桜に色が戻ってきたよ 絶望を乗り越え57歳、青春きっぷの卒業旅行
早期退職まであと2週間。東京都北区の会社員、服部浩徳さん(57)は、JR全線の普通列車が乗り放題になる「青春18きっぷ」を買った。 駅でもらった時刻表片手に、旅を空想する少年だった。大人になってからも、時間を見つけては「乗り鉄」を楽しんだ。 下の子が社会人になったら、仕事をやめよう。旅に出て、絵を描こう。 7年前、50歳の時、そう決めた。それには理由がある。 ■突然、難病との診断… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「普通にあこがれ、でもなれなくて」 揺れる心包んだ校門前の桜並木
中学校の入学式はうれしさよりも不安が勝っていた。校門へ続く満開の桜並木の記憶はおぼろげで、手元に残るのは母親が撮った1枚の写真。満開の下、こわばった顔の自分が写っている。 大阪府泉南市の山川慶和さん(16)は小学4年の時に不登校になった。 「普通に学校へ行って授業を受けたい」 心新たに始まった中学校生活は、新型コロナの影響で入学式直後から休校に。そのまま学校に行けなくなった。 「何時間目でもいい。校門ま… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
長袖、夏も脱がない子 心身の「ヘルプサイン」かも
夏なのに、長袖の服を脱ぎたがらない子どもがいる。「毛深い」と気にしたり、肌が覆われていないと不安を感じたりと、理由はさまざまだ。夏は熱中症の危険もあり、教員たちは半袖にするよう働きかけるが、容易ではない。「子どものヘルプサイン」を感じ取る教員もいる。 1月末、北海道で開かれた日本教職員組合の教育研究全国集会(教研集会)。保健・体育の分科会で報告があった。 夏もジャンパーなど400人中3人 兵庫県の市立小学校で学級担任を務める教員が「真夏日でも長袖を脱がない児童が数年前から目立ち始めた」と発表した。パーカやハイネックのフリース、冬用のジャンパーを着る。児童数約400人の学校で、昨年度は3人いたという。 教職員にアンケートをとると、「体形や毛深さを気にしている」「肌が覆われていないと気持ち悪い」「『寒いから』と言いつつ『のどが渇いた』と汗だく」「家で不安定になることがあったときに長袖を着ているようだ」との情報が寄せられた。 全児童に生活アンケートをと… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
震災で行方不明のペットを保護 原動力は、熊本地震で救った1匹の犬
能登半島地震で崩れた家屋に残された犬や行方が分からなくなった猫たちを、千葉県から訪れたボランティアが助けている。原動力は、熊本地震で助けた1匹の犬だ。 3月26日、千葉県のボランティア団体「チームうーにゃん」代表で絵本作家のうさ(本名・田中麻紀)さん(56)とメンバー1人が石川県輪島市内で車を走らせた。 向かったのは、外壁が崩れ落ち、折り重なった柱や畳で1階が見えなくなった家屋。50代の夫婦と猫4匹が住んでいたが、「2匹が見つからない」と依頼があった。 うささんはヘルメットをかぶ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
かわいい4人の孫を愛した「じじ」 孫の母への凶行に走ったわけ
4人の孫に囲まれ穏やかな日々を送っていた男が、「長男の妻」に対する殺人未遂の罪に問われた。定年まで公務員として勤め、家事や子育てもこなしてきたのに、なぜ凶行に向かったのか。 3月8日、東京地裁の法廷。グレースーツのジャケットのボタンを留め、眼鏡をかけた被告の男(69)は、落ち着いた様子で出廷した。 被告は2022年7月に東京都内の駐車場で、長男の妻(当時39)の首などを折りたたみ式ナイフで刺して殺そうとした、などとして起訴された。 長男夫婦には、被告の孫である当時9歳と3歳の娘がいた。 被告は起訴内容への認識を問われ、「私の行為に間違いありません。大変申し訳なく思っております」と述べた。 何があったのか――。 孫を愛し、料理や旅行も 検察側、弁護側の主張や法廷での証言などによると、被告は高校卒業後、約40年間にわたり地方公務員として働いた。定年後も学校や区役所などで勤務し、「70歳までは働くつもりだった」という。妻は15年以上前から病を患っており、料理や掃除、洗濯などは主に被告が担ってきた。被告の長男と長女には、それぞれ2人の子がいた。 「じじ」。被告をそう呼ぶ孫らは、毎週のように家に遊びに来た。被告は料理を作ったり、近くの公園で自転車の乗り方を教えたり。スキーや海、川にも連れて行った。 証人として出廷した被告の長女は「孫というよりは、自分の子のようにかわいがっていた」と振り返った。 そんな日々が変化したのは、21年1月だった。 長男夫婦にトラブルが生じ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
車いすインフルエンサーが映画館で望む未来 悔し涙からの話し合い
バリアーをなくすのは誰か 車いすインフルエンサー中嶋涼子さん 「車いすインフルエンサー」として活動する中嶋涼子さん(37)が3月、愛用する映画館でサポートを求めた後に起きた出来事を「久々に悔しい気持ちになった」とSNSで投稿したところ、「クレーマー」などと批判や誹謗(ひぼう)中傷を受けました。折しも、障害のある人の生活を制限するバリアーをできる範囲でなくす「合理的配慮」について民間事業者への義務化を目前とした時期。 車いすでも、誰でも「見たい時に見たい映画館で見たい映画を鑑賞できる」場所ができたらうれしいです――。 そんな発信もした中嶋さんに、映画館で起きたことを通して考えたこと、社会に伝えたいことを聞きました。 ――「久々に悔しい気持ちになった」と投稿した、映画館での出来事は。 公開前から楽しみにしていた映画「52ヘルツのクジラたち」を見に行きました。仕事が休みで行けたその日、よく行く東京・調布の「イオンシネマ」では車いす席のあるスクリーンではやっていなくて、「グランシアター」というゆったりしたサイズのシートがある席にしました。 その席に行くには4段の階段があり、上映前と後に車いすを持ち上げてもらって上り下りしました。ただ、上映終了後にスタッフから、人員に限りがあり、安全面も考えると、今後はグランシアター以外の劇場(スクリーン)で見ていただいた方がお互いに気分がいいのでは、といったことを言われました。グランシアターで見るのは4度目で、毎回上り下りを手伝っていただいたことも伝えましたが、「対応したことはない」と言われたのもショックでした。なぜ急に拒否されたのか、その場は何も言えず、一人になって涙が出ました。 4月から民間事業者にも義務化された合理的配慮。特集「バリアーをなくすのは誰か」では、障害のある人の生活や社会参加を困難にするバリアーの解消に何ができるか、インタビューや寄稿で考えます。随時配信します。 ――「イオンシネマの社長と話し合いたい」とも投稿されました。 映画が大好きなので、映画館での否定的な対応が悲しかったんです。 最初から難しいと断られるのではなく、何かほかに対応してもらえるか映画館を運営する人ときちんと話し合いたい、思いを伝えたいと思いました。 何か言われるだろうと覚悟はしていました。 でも、「クレーマー」「特別扱い」で配慮を求めているといった声など、これほど炎上するとは思いませんでした。私の投稿の書き方では映画館自体が利用できないように受け取られた人もいて、言葉足らずだったと反省し、3月29日に新たに経緯と対応の報告を投稿しました。映画館を運営するイオンエンターテイメントは謝罪文を出されましたが、その後に話し合って、どのような対応があったらうれしいかを伝え、検討していただけることになりました。 「『当たり前』と思っていないか」という声に ――改正障害者差別解消法の施行で4月から「合理的配慮」が民間事業者にも義務化されました。合理的配慮とは、障害のある人が日常や社会生活を送る上でさまたげになる社会的障壁をとりのぞくために、状況に応じて行われます。そうした配慮につなげるために「話し合いたい」という思いがあったのでは。 合理的配慮ってなんだろう… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
戦艦大和沈没から79年 乗組員の父に言えなかった「戦死しないで」
興野優平2024年4月8日 8時40分 広島県呉市で建造された戦艦大和が沈没して79年となった7日、呉市上長迫町の長迫公園(旧呉海軍墓地)で追悼式があった。遺族らが花を手向け、戦死者を悼んだ。 主催した「戦艦大和会」の小笠原臣也会長は、ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザでの戦闘に触れ、「世界平和維持に貢献することが英霊の遺託に応える道」とあいさつした。 大和は1945年4月7日、沖縄特攻作戦の途中、鹿児島県沖で米軍機の攻撃を受けて沈没。乗組員3332人のうち3056人が亡くなったとされる。 元広島市立大学長の藤本黎時(れいじ)さん(92)はこの日、初めて追悼式に参列した。 44歳で亡くなった父・弥作さんは大和の乗組員だった。最後の航海の2日前、自宅で湯豆腐をさかなに晩酌をしながら、「日本は勝てないな」と一言もらしたのを藤本さんは鮮明に覚えている。 当時13歳の藤本さんの顔を見ながら「もうそろそろ、お父さんに戦死してほしいんじゃないか」とも言ったという。隣近所では戦死者が相次ぎ、「生き残っている自分が恥ずかしい」とこぼしていた弥作さん。夕方に仕事が終わっても、人目を気にして暗くなってから帰宅していたという。 藤本さんは「戦死しないでほしい」と思っていたが、それを言葉にするのは非国民だという気持ちがあった。「だから、じーっと下を向いて黙っていましたね」。それが父との最後の思い出だ。 藤本さんは「大和の沖縄特攻を命じた人は、なぜそんな無残な命令を発したのか。将兵の立場に立って考えられなかったのか」と話し、式場を後にした。(興野優平) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
子どもに広がる麻雀人気 誕生日プレゼントは雀卓「結構はまってる」
麻雀(マージャン)のイメージが変わりつつある。大人だけでなく、幼い子どもたちの間でも「頭脳スポーツ」として人気が広まり、子ども向けの教室はほぼ満席。小学校のクラブ活動にも登場し始めている。(植松佳香) 東京都品川区の麻雀教室。2月の日曜日の午前10時すぎ、入り口には子どもたちの行列ができていた。健全な麻雀の普及活動をする一般社団法人「ニューロン」(東京)が月2回開催している子ども向けの麻雀教室に参加するためだ。 席は先着順で埋まるため、開始時刻まで30分ほど並んで待つ子も。部屋の中いっぱいに並ぶ12卓の全自動麻雀卓は、あっという間に子どもたちで満席になった。 飛び交う麻雀用語 半数以上が小学生で、中高生や未就学児も参加する。「漢字が読めて座っていられる子」であれば参加可能で最年少は4歳。メンバー登録をして、来たいときに来るシステムだが、ほとんどが欠かさず来る「常連さん」だ。 ルールがあやふやでも、詳しいスタッフが卓に1人配置され、その都度丁寧に教えてもらえる。 「やった、ロン!」 「白(ハク)ポンされたー」 「またチーされたよ」 いろんな所で麻雀用語が飛び交う。小4の男の子は、囲碁や将棋と同じように麻雀に興味を持ったという。「戦術を考えるのが楽しい。実力だけでは試合が決まらなくて、運も必要なところが麻雀の魅力かな」。 麻雀は頭脳スポーツ ニューロンは1997年、社会福祉事業として麻雀教室を始めた。子どもから大人まで誰でも楽しめる健全な遊びとして麻雀の普及に努めてきた。発足翌年から子ども向け教室を定期的に開き、現在は全国13教室で開催。習い事感覚で来ている子どもも多いという。 麻雀ができる場所といってす… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル