2004年に国立大学が法人化され、4月で20年。法人化とその後の大学政策の影響について、朝日新聞が全86国立大の学長に尋ねたところ、回答者の7割弱が、教育・研究機関として「悪い方向に進んだ」と考えていることがわかった。国や産業界がイノベーション創出を期待する国立大だが、国から配られる運営費交付金が減額された影響を指摘する声が多かった。 大学同士の競争を促すことで、教育や研究を活性化させる――。国の一機関だった国立大は、そうした目的で法人化された。関係する12万人近い公務員を削減する狙いもあった。 朝日新聞は1~2月、学長86人に対し、20年を振り返るアンケートを実施した。自由記述欄も含めた35問に、92%に当たる79人が回答した。 「法人化以降の20年間で… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
2人乗り自転車がガードレールに衝突、1人死亡 愛知・豊田
7日午後1時半ごろ、愛知県豊田市北篠平町の国道419号で、20代くらいの女性が2人乗りする自転車がガードレールにぶつかって転倒。1人が頭から血を流して病院へ搬送されたが、まもなく死亡が確認された。もう1人の女性も頭にけがをして搬送された。 豊田署によると、現場は片側1車線で直線の坂道。自転車は歩道を走っていたらしい。署は、女性の身元などを調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新選組・土方歳三の遺髪、今も残る 東京・日野の資料館で限定初公開
幕末に新選組副長を務めた土方歳三(1835~69)のものとされる遺髪が、東京都日野市日野本町2丁目の「佐藤彦五郎新選組資料館」で初公開されている。公開は29日までの日曜・祝日のみ。 歳三は旧幕府軍と新政府軍による北海道の「箱館戦争」に臨み、函館市内で銃弾に倒れたと伝えられている。だが、最期を迎えたのが「一本木関門」か「異国橋」の説があり、遺体は見つかっておらず、埋葬地も特定されていない。 ただ、この戦いが自分の最期… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
昨年のいじめの事件、直近10年で最多 学校から警察への通報が増加
昨年に小中高生がいじめで摘発や補導をされた事件は、前年から66%増えて292件となり、いじめ防止対策推進法が施行された以降の10年で最多となった。警察庁のまとめでわかった。補導された小学生は125人で、統計の残る1991年以降で最多だった。 国は昨年、深刻ないじめについて警察への相談や通報を促しており、警察庁はこうした「学校・警察連携」が進んだことが、事件化される例の増加の背景にあるとみている。 同法は2011年に大津市立中2年の男子生徒がいじめを受け自殺した事件を機に成立し、13年9月に施行された。小中高生のいじめの事件は法施行直後の14年は265件で、その後減少傾向にもなったが、23年は14年を上回った。 昨年の292件を罪種別でみると、暴行が102件と最多で、傷害60件、児童買春・児童ポルノ46件と続いた。事件全体の2割強でインターネットが使われ、その半数以上が児童買春・児童ポルノだった。性的な画像を撮影させ、SNSで送らせて広めるなどがある。 児童ポルノ増加 スマホ普及が要因か 児童買春・児童ポルノは10年前から3倍近く増えた。警察庁はスマートフォンの普及が要因とみている。 昨年に事件で摘発や補導をされた小中高生は、前年比81%増の404人だった。小中高生のいずれも前年から増えたが、特に小学生は過去最多。小学生では強要が、中高生では児童ポルノが目立った。 文部科学省は昨年2月、全国の学校に対し、子どもの生命や財産に重大な被害が生じるいじめについて、警察へ相談や通報をするように要請した。特に児童ポルノは拡散しやすくネット上に残るため「一刻を争う事態も生じる」とし、すぐに警察と連携して対応するよう求めた。 ただ、いじめで通報に至る例はまだ限られる。文科省の調査では、22年度に全国の小中高校などで認知されたいじめ約68万件のうち、学校が警察に相談・通報した件数は約2千件だった。(板倉大地) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
結婚したとき、2人とも姓を変えなかった 狭き門の突破口は
両親が先日、「ダイヤモンド婚」の記念日を迎えた。60年前に結婚したとき、2人とも姓を変えていない。それぞれ「井田」姓だったからだ。 母は当時、国家資格になって間もない美容師免許をとっていて、いつか自分の名前で店を開きたいと考えていた。「『婿養子』をとらない限り、女性は結婚で姓が変わるもの」と思われていた時代。一生、自分の姓を貫けるとは思っていなかったが、父とお見合いして、「今のお免状の名前のままでいいんだな」と内心、ほっとしたという。 同姓同士であれ、婚姻届に夫婦どちらの姓を使うかを記し、そちらが「戸籍筆頭者」になる点は同じだ。とはいえ、現実に姓を変えずに済んだ母には、思ってもみなかった「突破口」だった。 時を経て、人々の生き方や結… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「いじめは犯罪」じわり学校に浸透 でも残る「警察沙汰」への拒否感
小中高生がいじめで摘発・補導されるケースが増えていることがわかった。背景には、いじめ対策における学校と警察との連携の広がりがある。ただ、「学校の問題は学校で解決するべきだ」という教員の意識は依然強く、識者はさらなる連携強化が必要だと指摘する。 「いじめといっても犯罪は犯罪。心が痛みますが、警察に渡さざるを得ません」 東京都内の市立中学校長は毎年4月、全学年の保護者会で親たちにそう話しているという。あらかじめ説明しておくと、実際に警察に通報する際に保護者からの反発が少ないという。一昨年、生徒が塾帰りに同級生から1万円を脅し取ったときもためらいなく通報した。保護者からの抗議などはなかったという。 校長は「いじめは校外で起きるものや他校の生徒がからむものもあり、学校だけで調査するのは難しい。子どもも警察に行けばしゅんとして非を認めやすい」と話す。 学校現場では長年、いじめを「警察沙汰」にすることへの抵抗感が強かった。2013年に施行された「いじめ防止対策推進法」で警察署と連携して対処するよう定められても、保護者の反発が予想されるうえ、教員の間に「校内で解決すべき問題」との意識が根強くあり、なかなか進んでこなかった。 教委に警察OB 連携の動き、文科省も後押し だが近年、学校と警察の協力… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「鉛筆は人を裏切らない」 大人向けでヒット連発、町工場の心意気
鉛筆は人を裏切らない――。「鉛筆離れ」が進むなか、そんな思いでヒット商品を生み出す町工場がある。子どもたちに加え、新たなターゲットは、鉛筆から「卒業」した大人たちだ。 東京都葛飾区の住宅街に、大きな鉛筆の絵が描かれた「北星鉛筆」がある。従業員25人の町工場だ。 工場内には、さまざまなアイデア商品が並ぶ。昨秋デビューした「大人の水彩色鉛筆」は、芯がシャープペンのようにスライド式で使いやすい一方、軸は木製で、あたたかみのある質感だ。描いたところに水をたらすと、にじんで水彩画のようになる。削り落とした芯も絵の具として使えるから、無駄がない。 明るい赤紫色のマゼンタや、緑みがかった青色のシアンなど、混ぜて多彩な色が表現できる13色をとりそろえる。あたたかな鉛筆の長所と、削りかすが出るという短所に向き合い、大人好みに仕上げた自信作だ。 「鉛筆のある限り…」初代の教え アイデアの源泉は――。4代… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「子どもへの性暴力を生まないために」 ジャニーズ被害者がイベント
旧ジャニーズ事務所(SMILE―UP.)の創業者、故ジャニー喜多川氏からの性被害を告白した当事者5人が、子どもの性被害をなくそうと、本格的に活動を始めている。メンバーの中村一也さん(36)は、「子どもへの性暴力は芸能界だけで起きている問題ではない。地道な活動を続け、子どもたちの性被害を生まない社会にしていきたい」と話す。 昨年12月に立ち上げたのは、「1 is 2 many 子どもへの性暴力を根絶する Action Plan(通称ワニズアクション)」。「1 is 2 many」は「被害者はたった1人でさえも多すぎる」を意味する。一方で「1人では実現できなくても、ともに声をあげることで社会を変えられる」という思いもこめられている。 大学での講演などをしてきたが、6日に東京都新宿区でキックオフイベントを開いた。 イベントには、子どもの性被害や加害者臨床、性教育などに詳しい専門家4人も登壇。性教育などについて、意見を交わし、約100人が参加した。 「加害者取り締まる法律では限界」 性犯罪などの被害者を支援し… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「おかん」が泣いていた夜に 22歳になったランドセル俳人の現在地
小学生で初の句集を出し、「ランドセル俳人」として注目を浴びた小林凜(りん)さん(22)。 944グラムの未熟児で生まれ、小学1年生のころからいじめられてきた。 「お前は障害者やから学校来んな」「消えろ、クズ」 そんな暴言を浴びせられ、青あざだらけで帰宅したこともある。 中学受験をして私立中に進んだが、そこでもいじめに遭う。 公立中に転学しても同じで、中学2年生の途中から自宅で学習するようになった。 小学校も中学校も、卒業式は欠席。 高校生になってから再び学校に通えるようになり、大学に進学した。 高校は電車通学で、毎朝、中学教諭の母(60)が車で駅まで送ってくれた。 駅までのバスは本数が少なく、歩けば30分はかかる。 アップダウンのある道で自転車も大変だから、通勤時間を少し早めて乗せていくよ、となった。 荷物が多いこともあって、凜さんが座るのはいつも後部座席。 母がカーオーディオからFMを流しているけれど、気にせず自分のiPhoneで好きな曲を流す。 車窓からボーッと外を眺めるのが好きだった。 この人、いつも同じ時間に歩いてる。あの人、絶対に横断歩道を渡らないよな。 もっさりとした緑の葉も気づけば黄色くなり、幹と枝だけに。 かと思えば、いつの間にかイルミネーションで飾られている。 同じく電車通学だった大学時代も含めると通算7年間、駅まで送ってもらった。 母が泣いていた理由は 今年1月下旬、アルバイトを終えて帰宅し、いつものように風呂に入った。 湯上がりにリビングへ行くと、母が椅子に座って泣いている。 思わず「俺、また何かやらかした?」と尋ねた。 捕まえた虫をそのまま放置したことかな? それとも……。 心当たりがいくつかあったが、たぶん、泣かせるほどのことではない。 すると母が「泣いていた理由は… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
おいしいチョコの決め手は物理学 分子の並びで口溶け滑らかに…
物理学の力でおいしいチョコレートを作ってみよう――。そんな体験講座「チョコレイト・サイエンス」を、高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)が開いている。身近な食品を題材に、科学の面白さに触れてもらおうと10年前に始めた。 つくば市内で2月に催された講座には32人が参加。4人ずつのグループに分かれ、溶かしたチョコレートを二通りの方法で固める実験に取り組んだ。 固め方で変わる味わい 一つは、温めて溶かしたチョコレートを単純に冷やして固める。もう一つは、溶かしたチョコレートの温度をいったん約25度まで下げ、そこから約32度まで上げてから冷やす。こちらは微妙な温度調節が求められ、参加者は温度計とにらめっこで作業を進めた。 出来上がったチョコレートを見ると、単純冷却したものは表面がくすんだ印象だが、温度を上げ下げしたほうはつやがあり、いかにもおいしそうだ。見た目だけでなく、実際の食感も滑らかで、よりチョコレートらしい味わいになるという。 なぜこんな違いが出るのか… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル