能登半島地震を受けて集団避難をしていた奥能登の中学生たちが、22日までに全員地元へ戻った。慣れない土地での集団生活を経て、一回り大きくなって帰ってきた生徒たち。出迎えた保護者らは、笑顔で迎え入れた。 22日午後5時ごろ、集団避難していた市立輪島中の1、2年生約40人が市内の駐車場に降り立った。母親や妹に出迎えられた2年の船板楓(かえで)さん(14)は、集団避難の2カ月間を「あっという間だった。色々な人に支えてもらった」と振り返る。 2月下旬に誕生日を迎えた船板さんは、給食の時間に同級生から「ハッピーバースデー」と歌を歌ってもらったという。「こんな経験初めて。みんなといたから楽しかった」と喜んだ。 一方、避難先では、スマートフォンで、行方不明者などのニュースを見ていたといい、「地元がどうなっているか心配だった」と漏らした。 避難中、家族と会う機会はあったというが、輪島市で会うのは2カ月ぶり。「お母さんのご飯が食べたい」と家路についた。 集団避難では、他県の教員が授業をすることもあった。輪島中2年の生徒は「全然緊張しなかった。英語の先生が面白かった」と笑顔をこぼした。 また、金沢市へ集団避難していた珠洲市の中学1、2年生も21日に避難先から戻った。市立緑丘中1年の船橋安寿さん(13)は、先に戻っていた友人との再会を抱き合って喜んだ。足首には、避難先で先輩に編んでもらったピンク色のミサンガが揺れていた。 市内の自宅は全壊。避難に後… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
血まみれの店内、座り込む女性 店長の男を殺人未遂容疑で逮捕 熊本
22日午前9時15分ごろ、熊本市中央区下通1丁目の繁華街で、女性から「包丁で刺された」と110番通報があった。市消防局が、刺された傷がある10~20代女性3人を病院に搬送した。 熊本県警は同日、現場となった雑居ビルから数十メートル離れたビルに隠れていた、同区草場町、飲食店店長奈良公明容疑者(29)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕し、発表した。同日午前9時10分ごろ、アルバイト女性(21)の顔や首などを包丁で刺した疑い。容疑を認めているという。 事件当時、現場近くにいた男性らは、女性の悲鳴を聞いていた。 午前9時10分ごろ。叫び声やドタドタとした物音を聞いた男性は「ネズミが出たのか」。だが、「助けて」との声も聞こえ、緊急事態だと気づいたという。 叫び声が聞こえてきたビルの… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
部下の職員に「指詰めろ」 岐阜県環境生活部長をパワハラで懲戒処分
部下の職員に「指詰めろ」「おまえら馬鹿か」などのパワハラに当たる発言をしたとして、岐阜県は22日、環境生活部長の渡辺正信氏(60)を戒告の懲戒処分にした。県では昨年11月にも当時の総務部長が部下へのパワハラで懲戒処分となり、更迭されている。 県などによると、渡辺氏は2022年5月、部下の課長補佐級の職員に「次、何かあったらおめぇらただじゃ済まさんぞ、指詰めだぞ」「そんなことも調べずにやっているのか、おまえら馬鹿か」などと発言した。別の課長補佐級の職員にも2023年5月、「指詰めろ」と発言した。 渡辺氏は、県の聞き取り調査に対し「冗談、軽口のつもりの発言だったが、業務上の指示だった記憶はない」と説明しているという。 県では昨年11月、当時の総務部長が県職員組合との団体交渉中、職員の頭に蛍光ペンを当てたとして、部長級職員では初めてパワハラで懲戒処分を受けたばかり。 古田肇知事は「総務部長によるパワハラの発生後、さらに部長級職員による同様の事案が発覚したことは極めて遺憾だ。職員研修の充実を図り、ハラスメント防止に努める」とのコメントを発表した。 同僚の私物盗んだ職員、女性職員の額にキスした講師も… 女性職員の私物を盗んだほか、パソコン内の女性の個人情報に不正にアクセスしたなどとして、岐阜県は22日、可茂土木事務所の平林悠・主任技師(29)を懲戒免職処分としたと発表した。 県によると、平林技師は2018年~23年、同僚の女性職員のカーディガンや手帳、名札などの私物や県所有物など少なくとも41件を盗み、女性職員が管理する会計に関する公文書を持ち出して隠した。さらに職場の共有パスワードや盗み見たパスワードを使い、女性職員らの個人情報に不正にアクセスし、自分のパソコンに複製したという。 平林技師は「書類を隠せば、その所在を聞くために女性職員が自分に話しかけてくれると思った」などと説明しているという。 県はまた、県農業大学校の課長補佐級の男性講師(65)を22日付で停職の懲戒処分とした。今年1月下旬と2月末、女性職員の額にキスをしたほか、ひざの上にのせて抱きしめて胸を触るセクハラ行為をした。(保坂知晃) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
輪島市の指定避難所、物資備蓄は半数以下 発災後は必要物資の不足も
能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市は22日、避難生活に必要な食料などの物資を備蓄していたのは指定避難所48カ所のうち22カ所だったと明らかにした。市は地域防災計画で定める物資の必要数は確保していたとしているが、発災後に被災者への必要物資が不足する事態も生じており、市の対応について今後検証するという。 市によると、2007年の能登半島地震(死者1人、負傷者338人)で最大の避難者数が約2600人だったことを踏まえ、その後の人口減少などを加味して1800人の3食分にあたる5400食を備蓄する計画を策定した。 これらの物資は、地域防災計画で「指定された避難所またはその近傍で地域完結型の備蓄施設を確保」するとしており、指定避難所22カ所のほか、市役所や輪島消防署など計25カ所に配備。すべての指定避難所には備蓄していなかったが、計画通り必要数を確保していたと説明した。 ただ、今回の地震では指定避難所以外の避難所も含めて市内で1万人以上が避難。発災直後は道路の寸断によって孤立集落が発生し、必要な物資が被災者に行き渡らない状況もあった。市の担当者は、「個々の対応について現段階でどうだったかというところまではまだ検証できていない。今後全体的に検証していきたい」と語った。(野平悠一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
能登半島地震で被害受けた家屋の公費解体、4月から本格開始へ
能登半島地震で被害を受けた石川県の6市町での倒壊家屋の公費解体について、環境省は22日、4月から本格的に始まる見込みを明らかにした。これまでに倒壊による二次被害の危険度が高い建物が優先的に解体され、そのほかの建物は始まっていなかった。 公費解体は国と自治体の負担で実施される。緊急的な対応が必要と判断されて公費解体が済んだのは18日時点で35件。一方、それ以外の一般的な公費解体については、自治体が被災者からの申請を受け付け中か受け付け前で、工事の着手はまだだ。自治体は申請に基づき解体の工程をつくる必要があり、2016年の熊本地震では発災から着手まで2カ月半かかった。 環境省によると、4月には400~500人規模の解体事業者が現地入りし、優先度を判断しながら一般的な公費解体も進めていくという。伊藤信太郎環境相は22日の閣議後会見で、公費解体の加速化が「非常に重要」だとし、自治体の手続きや、事業者の宿泊地の確保も支援するとした。 能登半島地震で想定される公費解体の対象は2万2千棟。2025年10月の工事完了を目指している。(市野塊) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「なんてひどい写真だ」再審請求で開示されたネガ、弁護士は驚愕した
【動画】幸せからの転落 無罪訴え無念の死 無期懲役が確定した阪原弘(ひろむ)元被告は2001年、裁判をやり直す再審請求をした。「開かずの扉」と言われるほど難しい手続きで、決め手を欠くまま時間は過ぎた。 11年3月12日午後、弁護団の谷田豊一弁護士(72)は一人、滋賀県日野町の山中に足を踏み入れていた。 「福島で、原発が爆発しました」。ラジオは緊迫したニュースを伝えていた。 手元には、23年前に警察官が作った実況見分調書があった。 被害品の手提げ金庫が見つかった場所まで元被告を案内させた、「引き当て」と呼ばれる捜査の結果だ。「自発的に案内した」と示す証拠となり、有罪判決の大きな根拠になった。 調書には「この付近で少し中に入った」と元被告が道すがら話したとされる言葉が書かれていた。ただ、元被告は公判で「警察官が右、左を教えてくれた」「鉄塔があったなあと言われた」とも証言している。 警察官による誘導があったのでは――。 その痕跡を見つけ出したかった。 写真の並びから見いだした一手 調書には元被告が山林を抜け、鉄塔の脇を通り、がけを下って金庫の発見現場にたどり着くまで、19枚の写真も貼られていた。 調書をもとに現場を歩いていくと、かすかな違和感を覚えた。 視界が悪く最も案内が難しいはずの山林内の写真が2枚しかなく、前後も逆のように感じた。 「捜査側はネガフィルムを持っているはずだ。検察に証拠開示を求めれば、何かわかるかもしれない」 確信があったわけではない。ただ、次の一手になると思った。 6日後、元被告が75歳で亡くなり、再審請求は打ち切られた。 葬儀で棺を閉める際の、「うわあああ!」という遺族の号泣がいつまでも耳に残った。 翌12年の3月30日、遺族が大津地裁に「第2次」となる再審請求をした。 ここで事態は大きく動く。 担当の裁判官が、これまで開示されてこなかった証拠を出すよう検察に促した。その結果、大津地検から2本のネガフィルムが弁護団に開示された。 ネガのデータを事務所で一人、パソコンで確認した谷田弁護士は驚愕(きょうがく)した。 開示されたネガフィルム、謎は解けた データでは、捜査員が実際に… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
駅長と副駅長は地域猫の兄弟 100匹以上から抜擢、地方路線救うか
駅長が副駅長の額を毛づくろいすれば、副駅長は駅長の背中を前脚でぽんぽんと押す。のんびりとした谷あいの駅で、お互いの労をねぎらうような2匹の子猫。元駅長の中原英起さん(78)は「先代にはかなわんけど、じゃれ合うのがこの子らの魅力」と目を細める。 駅長の「やまと」と、副駅長の「ちどり」。2匹は3月17日、広島市安佐北区のJR志和口駅の5年ぶりとなるネコ駅長に就いた。それも、これまでにない事態に直面する沿線住民の大きな期待を背負って――。 2匹は、志和口駅近くで生まれた地域猫の兄弟。4月に1歳(推定)を迎える。そんな彼らを、中原さんら住民が見守ってきた。 「やまと」の名前は、「日本中に路線の魅力を伝えてほしい」という願いから。「ちどり」はかつて走っていた急行列車からとった。他のきょうだいの中でも、特に人を怖がらずおっとりしていたのが「やまと」。ともに行動して、愛敬と食べっぷりで駅長をしのぐのが「ちどり」だ。 2万人集めた偉大な「先代」 ネコ駅長の後任選びに時間がかかったのは、「先代があまりにすばらしかったから」だった。 先代も2010年ごろに駅に… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ホストからひったくり容疑、少年逮捕「朝は酔っ払い多い」 歌舞伎町
東京・歌舞伎町で早朝、酒に酔ったホストからバッグをひったくったとして、警視庁はアルバイトの少年(19)=堺市=を窃盗の疑いで逮捕し、22日に発表した。「遊ぶお金と大阪に帰るお金がなかったので、ひったくりしました」と容疑を認めているという。 捜査3課によると、少年は昨年9月15日午前4時15分ごろ、東京都新宿区百人町2丁目の路上で、同区歌舞伎町のホストクラブに勤める男性(40)の後ろから、現金約10万円入りの財布などが入ったセカンドバッグ(約3万円相当)をひったくった疑いがある。男性はホストクラブでの仕事終わりで、酒に酔っていた。 少年はこの事件の他にも、昨年8月に歌舞伎町でホストを狙ったひったくりを3件したと認めているといい、「朝方の歌舞伎町は酔っ払いが多いから狙った」と話しているという。(長妻昭明) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【写真まとめ】天皇、皇后両陛下、ヘリで能登半島地震の被災地に到着
天皇、皇后両陛下は22日、能登半島地震で被害を受けた石川県の被災地を訪問しています。両陛下は同日午前、羽田空港を特別機で出発。能登空港(輪島市)で自衛隊のヘリコプターに乗り換え、被災地に入りました。 天皇陛下は皇太子だった2018年、日本スカウトジャンボリーの式典に出席するため能登地方を訪問。珠洲市の塩田や輪島市の国名勝「白米千枚田」を視察しました。 23年10月には、国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭の開会式に出席するため、金沢市を訪問しています。 能登到着の様子に加え、両陛下のこれまでの同県訪問を写真でお伝えします。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
500万円の遊戯王カード盗んだ疑い、2人逮捕 売却は100万円で
東京・秋葉原のトレーディングカード販売店から500万円相当の「遊戯王」カードを盗んだとして、警視庁は住居不定、無職の高篠空(22)、無職の三見貫太(22)=東京都豊島区東池袋4丁目=の両容疑者を窃盗の疑いで逮捕し、22日発表した。カードは池袋の買い取り店で100万円で売却したという。 高篠容疑者は「生活費に充当するためにやった」と容疑を認め、三見容疑者は「車の運転はしたが、盗みをするとは知りませんでした」と否認しているという。 捜査3課によると、2人は共謀して13日午後4時50分ごろ、東京都千代田区のトレーディングカード販売店で、販売価格498万円の「遊戯王」のカード1枚を盗んだ疑いがある。高篠容疑者が店員に「カードの状態を確認したい」と言ってカードを出させ、盗んで店の外に逃走。近くで待機していた三見容疑者が乗る車に乗り込んで逃げたという。(長妻昭明) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル