東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、東京地裁(野村賢裁判長)は12日、大会組織委員会の元理事に賄賂を渡したとして贈賄罪に問われた広告大手「大広」元執行役員の谷口義一被告(59)に、懲役2年執行猶予4年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。無罪を主張した谷口元役員は即日控訴した。 一連の事件では5ルートで計15人が起訴され、既に11人の有罪判決が確定している。11人はいずれも起訴内容を認めており、無罪を訴えた被告が有罪になるのは谷口元役員が初めて。 「利欲的な目的」 判決によると、組織委はスポ… この記事は有料記事です。残り583文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
噴火の脅威と美しさあふれる三宅島、巨樹に野鳥、クジラに出会う
伊豆諸島は火山の島々だ。中でも三宅島は、2000年の大噴火で全島避難が4年半近くも続いた。太古から繰り返す噴火でできた島ながら、巨樹の森に野鳥がさえずり、海にはクジラやウミガメが泳ぐ。自然の厳しさと美しさが共存する島を2月末、訪れた。 都心から約180キロ。島へのアクセスは、調布市からの飛行機と港区竹芝からの船の便がある。私は午後10時半、竹芝発の大型船「橘丸」に乗り込んだ。 冬は海が荒れて欠航も少なくない。御蔵島を経て八丈島まで行くのが通常の航路だが、この日は強風と高波で三宅島で折り返しになる、というアナウンスがあった。「無事着きますように」と祈りつつ、大きな揺れの中で眠りについた。 午前5時過ぎ、三宅島伊ケ谷… この記事は有料記事です。残り1423文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「創造的復興」がコミュニティーを壊す? 限界集落研究者の警鐘
能登半島地震の後、限界集落を見捨てるかのような議論が、SNS上で飛び交っています。「当事者以外が上から目線で『選択と集中』を進めれば、大切な農山漁村が本当に崩壊してしまいかねない」。そう語り、「地方消滅」のムードにあらがう社会学者の山下祐介・東京都立大学教授に聞きました。 ――能登半島地震でも、「復興」についての議論が始まっています。 「まず『創造的復興』という言葉には注意が必要です。災害発生後の復興で、次の災害に備え、より強靱(きょうじん)な地域づくりを行う考え方です。阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震でも提唱されましたが、そもそも、それは当事者の考えなのか。第三者が一方的に取捨選択し、地域の未来を描いていないか。創造的復興の文脈でよくやってしまうのは、被災者の代わりに勝手に『こうあるべきだろう』と示すことで、それと異なる方向を希望する被災者が、ものを言えなくなってしまうことです。結局、事業や計画に乗れない人は地域に戻れなくなってしまい、コミュニティーが崩れていくということが東日本大震災では生じました」 「災害があると、復興を急げとの世論の力が働きがちですが、復興はゆっくりと、当事者の回復を待ち、その声を聞きながら丁寧に進めなければなりません。いま能登の被災者は、日々を生きるのに精いっぱいでしょう。まずは本人たちが生きる力を取り戻し、声をあげられる状態まで支援していく。そのうえで、地域の復興は原状復帰が基本だと私は考えます。当事者の声を聞くなかで創造的復興や集団移転のような議論が出るとしても、それは次の段階です。まずは元通りに戻すことが前提としてあって、その上での創造でなければ、地域の破壊につながることになる」 ――限界集落の復興も課題となっています。 「高齢化や人口減少が進む限界集落や孤立集落が日本各地にありますが、これを数字だけで見ていると間違います。ずいぶん前から『地方消滅』が語られながら、現実にはなかなか消滅しない。これは、その周辺に、数字では見えない当事者がいるためです」 東日本大震災の失敗を繰り返すな ――「見えない当事者」ですか。 「高齢者が多いと、いずれ『… この記事は有料記事です。残り2899文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「創造的復興」がコミュニティーを壊す? 限界集落研究者の警鐘
能登半島地震の後、限界集落を見捨てるかのような議論が、SNS上で飛び交っています。「当事者以外が上から目線で『選択と集中』を進めれば、大切な農山漁村が本当に崩壊してしまいかねない」。そう語り、「地方消滅」のムードにあらがう社会学者の山下祐介・東京都立大学教授に聞きました。 ――能登半島地震でも、「復興」についての議論が始まっています。 「まず『創造的復興』という言葉には注意が必要です。災害発生後の復興で、次の災害に備え、より強靱(きょうじん)な地域づくりを行う考え方です。阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震でも提唱されましたが、そもそも、それは当事者の考えなのか。第三者が一方的に取捨選択し、地域の未来を描いていないか。創造的復興の文脈でよくやってしまうのは、被災者の代わりに勝手に『こうあるべきだろう』と示すことで、それと異なる方向を希望する被災者が、ものを言えなくなってしまうことです。結局、事業や計画に乗れない人は地域に戻れなくなってしまい、コミュニティーが崩れていくということが東日本大震災では生じました」 「災害があると、復興を急げとの世論の力が働きがちですが、復興はゆっくりと、当事者の回復を待ち、その声を聞きながら丁寧に進めなければなりません。いま能登の被災者は、日々を生きるのに精いっぱいでしょう。まずは本人たちが生きる力を取り戻し、声をあげられる状態まで支援していく。そのうえで、地域の復興は原状復帰が基本だと私は考えます。当事者の声を聞くなかで創造的復興や集団移転のような議論が出るとしても、それは次の段階です。まずは元通りに戻すことが前提としてあって、その上での創造でなければ、地域の破壊につながることになる」 ――限界集落の復興も課題となっています。 「高齢化や人口減少が進む限界集落や孤立集落が日本各地にありますが、これを数字だけで見ていると間違います。ずいぶん前から『地方消滅』が語られながら、現実にはなかなか消滅しない。これは、その周辺に、数字では見えない当事者がいるためです」 東日本大震災の失敗を繰り返すな ――「見えない当事者」ですか。 「高齢者が多いと、いずれ『… この記事は有料記事です。残り2899文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
35年ぶり、近鉄列車で東大寺へ お水取りに「松明調進」名張から
白井伸洋2024年3月12日 15時30分 奈良・東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)(お水取り)で使うたいまつを、三重県名張市から運ぶ「松明調進(たいまつちょうしん)」が12日、行われた。これまでは徒歩などで運んできたが、今年は専用臨時列車で運ぶ。関係者によると、列車を使うのは約35年ぶりという。 たいまつの材料は、同市赤目町一ノ井地区の住民らが山で切り倒した1本のヒノキ。板状に切り分けたヒノキの束を、約1・5メートルの竹の棒の両端にくくりつけて運ぶ。重さは約35キロにもなる。 松明調進は鎌倉時代から続くと伝わる行事。昭和初期からは列車で運んでいたというが、35年ほど前から、奈良県境の笠間峠までを伝統的な徒歩での輸送を取り入れ運んでいた。だが、高齢化による担ぎ手不足などで、列車輸送を復活させた。一般の人にもツアー形式で輸送に参加してもらい、伝統を広く知ってもらう狙いもあるという。(白井伸洋) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
35年ぶり、近鉄列車で東大寺へ お水取りに「松明調進」名張から
白井伸洋2024年3月12日 15時30分 奈良・東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)(お水取り)で使うたいまつを、三重県名張市から運ぶ「松明調進(たいまつちょうしん)」が12日、行われた。これまでは徒歩などで運んできたが、今年は専用臨時列車で運ぶ。関係者によると、列車を使うのは約35年ぶりという。 たいまつの材料は、同市赤目町一ノ井地区の住民らが山で切り倒した1本のヒノキ。板状に切り分けたヒノキの束を、約1・5メートルの竹の棒の両端にくくりつけて運ぶ。重さは約35キロにもなる。 松明調進は鎌倉時代から続くと伝わる行事。昭和初期からは列車で運んでいたというが、35年ほど前から、奈良県境の笠間峠までを伝統的な徒歩での輸送を取り入れ運んでいた。だが、高齢化による担ぎ手不足などで、列車輸送を復活させた。一般の人にもツアー形式で輸送に参加してもらい、伝統を広く知ってもらう狙いもあるという。(白井伸洋) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「17歳 さき」で美人局か 転落死の大学生、逃げられない場所に?
甲斐江里子 田添聖史2024年3月12日 15時44分 「美人局(つつもたせ)」の手口で脅した大学生をビルから転落死させたとして、中学生3人が強盗致死の疑いで逮捕や児童相談所通告された事件で、当時13歳だった中学2年の少年(14)が大阪府警に「被害者が逃げられない場所に誘い込んだ」という趣旨の説明をしていることが、捜査関係者への取材でわかった。府警は大学生がビルから飛び降りざるを得ない状況だったとみている。 捜査関係者によると、少年と中学2年の少女(14)は2月、SNSで17歳の「さき」という架空の女性になりすましたアカウントで男子大学生(22)と接触。少年が「会いたい。ホテル代だけ持ってきて」などとメッセージを送信したとみられるという。 事件当日の2月12日は、少女が大学生と大阪市中央区の駅のそばで待ち合わせ、「ビルに住んでいる母親に呼ばれた」とうそをつき、近くのビルの6階と7階の間の階段踊り場に誘導。大学生は6階から踊り場に来た3人と対面後、ビルの6~7階付近から隣の4階建てビルの屋上に飛び降り、さらに逃げようとして転落死した。ビルのエレベーターは6階までしかなく、上階には物置と屋上しかなかったという。 捜査関係者によると、少年のスマートフォンには複数のアカウントで他の複数の男性とやり取りした形跡があった。少年と少女は同様の手口で他にも金を奪ったことを認めているという。 府警は6~7日、少女と、当日に参加を持ちかけられた中学3年の少年(15)を強盗致死の疑いで逮捕。中学2年の少年は、刑事責任を問われない「触法少年」として、児童相談所に通告した。(甲斐江里子、田添聖史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「試合がない日」も来てほしい 問われる広島のまちなか活性化策
現場へ! 平和のスタジアム⑤ J1サンフレッチェ広島が、新本拠地「エディオンピースウイング広島」で今季の開幕戦を快勝した翌2月24日。試合日には及ばないものの、この日も新スタジアムはにぎわいを見せていた。広島市中心部の原爆ドームから徒歩10分ほどという好立地もあるだろう、ユニホーム姿のサポーターではなく、老若男女の観光客がスマホを片手に記念撮影していた。 とりわけ人だかりができていたのは、英語で「エディオンピースウイング」と表したモニュメントや、人気漫画「キャプテン翼」の壁画だ。外からでも緑色のピッチ内がのぞけるシャッターに張り付いている人も。気持ちよさそうに外周を走るランナーの姿もみられた。 ただ、この日は3連休の中日の行楽日和。平日はやはりさみしいもので、併設のグッズショップや「広島サッカーミュージアム」も人はまばらだった。 スタジアムの総事業費は、周辺整備を含めて約285億7千万円。法人・個人から約77億円の寄付が集まったが、少なくない税金が投じられた公的施設だ。クラブは、市からスタジアムの指定管理者として運営を受託した立場で、収益を上げる責任を負う。 今後の課題は明白だ。クラブ社長の仙田信吾(68)は「やっぱり一番大きいのは、試合のない日にどうするかだ」と言う。 街なかに建設できたことで… この記事は有料記事です。残り756文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自民・森山派、パーティー収入130万円分を不記載 「事務的ミス」
有料記事 東郷隆 笹山大志2024年3月12日 12時45分 自民党派閥「近未来政治研究会(森山派)」の2022年の政治資金パーティー収入のうち、政治資金収支報告書への記載が義務づけられている130万円分が、不記載になっていることがわかった。 政治資金規正法は、パーティー1回につき20万円を超える券を購入した人や団体について、名前や金額を収支報告書に記載するよう義務づけている。 森山派の22年分の収支報告書に記載されていなかったのは、同派会長の森山裕・党総務会長の地元・鹿児島県の建設関係の政治団体が購入したパーティー券代130万円。団体側の収支報告書には22年4月のパーティー開催前に購入したと記載があったが、森山派側にはその収入の記載がなかった。 森山氏の事務所の担当者は取材に「見落としによる事務的ミスだった。裏金問題で信頼を失っているなかで申し訳ない」と話し、12日に総務省に訂正を届け出たという。 券を購入した団体の代表者は… この記事は有料記事です。残り273文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
覚醒剤を譲渡した疑い、陸上自衛官を逮捕 知人女性が逮捕されて浮上
遠藤美波2024年3月12日 12時50分 知人女性に覚醒剤を譲り渡したとして、警視庁は、陸上自衛隊の1等陸尉の男(32)を覚醒剤取締法違反(譲渡)の疑いで逮捕し、12日に発表した。認否を明らかにしていない。 薬物銃器対策課によると、男は1月、東京都江戸川区内で、20代の知人女性に覚醒剤約1グラムを無償で譲り渡した疑いがある。この女性が覚醒剤を所持した疑いで1月に逮捕され、男が浮上したという。(遠藤美波) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル