小泉純一郎元首相が26日、「日本の歩むべき道」と題し、地元の神奈川県横須賀市で約150人を前に講演した。関係者によると、地元での登壇は6年ぶり。次男・進次郎氏(衆院神奈川11区)の環境相就任を巡り、「たたかれるのも良い経験」とエールを送った。
横須賀では2013年5月、経済団体の大会で「思うようにいかないのが人生」をテーマに話して以来という。最近は「脱原発」の講演がライフワークだが、この日は「失敗や反省は人生につきもの」などと、人生論も展開した。
「環境大臣になってからはたたかれっぱなし」と進次郎氏の現状を心配しつつも、「(進次郎氏と同じ)当選4回のころの私は無名の存在だった。それが良いはずがない」と付言。「注目されればされるで大変で思うようにいかないのが人生。どんな事でも振り返れば良い経験だ」などと、“歩むべき道”を説いた。
講演は、三浦半島地域の一級建築士事務所有志の集まりである「ミーズ設計連合協同組合」の30周年記念行事の一環。祖父・又次郎氏(元逓信相)が土建業を営んでいたことや、同組合の関係者が県立横須賀高の同級生であることなどが縁という。旧知の顔が多い場だけに「ご指導いただき感謝します」と、父親らしい言葉も出た。
小泉環境相は純一郎氏と入れ替わる形で主張先の福島県から駆け付けた。大臣就任後、地元での初あいさつといい、「たたかれっぱなしで大変」とぼやきつつ、「親父が来たなら僕は必要でしたかね?」と冗談も飛ばした。
神奈川新聞社
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