20年余り前、ある公立中学校。被害者の女子生徒(当時)と両親が起こした訴訟の判決によると、男子生徒らの性暴力は1年の時に始まった。すれ違いざまに胸やお尻を触られたり、ほうきの先で胸を突かれたり。その後も胸を触られるなどの被害が続いた。
3年になり、女子生徒は担任の男性教諭に加害者の名前を挙げ、体を触られたと伝えた。ところが教諭は被害を詳しく確認しないまま、クラスの帰りの会でこう言うだけだった。
「女子の体にタッチしている男子がいるようだけど、それはセクハラといって、社会問題になっていることと同じだ。人の嫌がることは二度とするな」
子どもたちの間で起きる性被害について考える「子どもへの性暴力・第6部」の最終回。被害を未然に防ぎ、深刻化させないための鍵は、大人の気づきと行動です。教員に相談してかえって行為が悪化することもあります。どのような対応が求められるのか、考えます。
これを聞いた加害生徒は被害…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル