夏の涼味として昔から食べられてきたところてん。ウェザーニュースは「ところてんを食べるときに何をかけますか?」というアンケートを行ったところ、地域差が明らかになりました。また、オリジナルの味付けで食べている人も少なくありませんでした。
黒蜜が多数派の近畿
調査結果を地域別に集計しました。全国的には酢醤油(二杯酢)が多数派です。ただし、近畿地方に絞ると黒蜜が多数派(53%)になりました。
コメントに「黒蜜以外にかけるものがあることを関東に来て知りました」とあるように昔からの習慣なのです。黒蜜だけでなく、「黒蜜ときな粉」「黒蜜にバニラアイス」のコメントがありました。
また、中部・中国地方を見てみると、多数派は酢醤油ですが過半数には届いていません。黒蜜派の近畿地方に近いほど、三杯酢や黒蜜をかける人が増えて酢醤油の割合が低下する傾向にあることが分かります。
「その他」は何をかけるの?
アンケートは「酢醤油」「三杯酢」「黒蜜」「その他」の4択で回答してもらいましたが、「その他」が全体で6%を占めました。少なくない割合です。なかでも高知県は「その他」が35%ともっとも多い割合となっています。いったい何をかけて食べているのでしょうか。
創業98年という、ところてん専業の高知屋(高知県中土佐町)によると「うちのたれは、祖父母が創業した当時から、ジャコと鰹節でとった『カツオだし』です。県内はよそでも、ところてんには『カツオだし』という店が多いです」
では、高知県以外で「その他」を選んだ人は何をかけているのでしょうか?
「生醤油」
「柚子ポンか柚子醤油」
「砂糖を入れたきな粉」
「きな粉+ハチミツ+あんこ」
「前は酢醤油でしたが、今はノンオイルの青じそドレッシング」
「レモン汁またはカボス汁」
「ゴマだれ」
「醤油におろし生姜」
「焼肉のたれ、けっこううまいです」
「ソフトクリーム、冷たくておいしいよ」
「マヨネーズ」
「酢醤油と黒蜜です」
「梅酢」
「そうめんつゆ」
「そんな食べ方があったのか!」と思わされるものもありました。機会があったら試してはいかがでしょうか。
ところてんを夏に食べるワケ
なぜ夏にところてんを食べるのか、源保堂鍼灸院の瀬戸佳子先生(国際中医薬膳師)が語ります。
「ところてんの原料は天草ですが、天草は東洋医学で胸や胃の熱をとり、口の渇きを癒して暑気あたりを改善する効果があるとされます。ミネラルが豊富で、汗で流れた栄養分を補給することができます。夏にところてんを食べるのは、たいへん理にかなっていることです」
まだ残暑が続きます。ところてんを食べて夏との最後の戦いを乗り切ってはいかがでしょうか。
ウェザーニュース
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース