福岡龍一郎
【宮城】仙台市立小学校の昨年度の1年生の担任教諭が、不適切な指導を繰り返し、教室で授業を受けられなくなる児童が複数出ていたことがわかった。学校から報告を受けた市教委も対応せず、外部からの指摘で今年2月、初めて担任が交代した。
3月29日、保護者会で学校が経緯を説明し、謝罪した。関係者によると昨年4月以降、1年生担任の教諭が算数が分からない児童にいらだち、黒板を蹴った▽教壇にペンを強く置き、ペンが飛んで児童の目に当たりそうになった▽忘れ物をした児童に「なんでできないの」と大声で怒鳴った▽児童を席に座らせようと肩を押さえ、尻もちをつかせるなどしたという。
昨年6月ごろから、教諭におびえた複数の児童が別室での登校を始めた。市教委によると、同9月に学校が「厳しい指導を見た児童が別室登校になっている」と報告。だが、その後も教諭の指導は続いた。
今年2月、外部から市教委に情報提供があり、これを受け担任が交代した。市の担当者は「学校の報告では『厳しい指導』とあり、不適切な指導だと把握できず、対応が遅れた。学校との連携が不十分だった」と話す。今後、教諭への研修を実施し、児童にはスクールカウンセラーによる支援を行うという。(福岡龍一郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル