京都五花街の一つ、祇園東(京都市東山区)で舞妓(まいこ)3人の「店出し」があった。見習い期間を終えて舞妓になって最初の儀式で、3人同時は五花街でも珍しいという。3人は黒紋付きの正装をして、身の回りの世話をする男衆(おとこし)と共にお世話になるお茶屋やお店に「おたの申します」とあいさつまわりをした。
この日デビューした舞妓は、お茶屋「叶家(かのや)」の叶静(かのしず)さん、叶鈴(かのすず)さん、叶園(かのその)さん。それぞれ大阪府茨木市、鹿児島市、東京都東大和市の出身で、2月から住み込みで舞妓になる準備を進めてきた。叶園さんは日本の文化が好きでこの仕事を選んだといい、「みんながイメージするような、はんなりした舞妓さんになりとおす」と話した。
京都五花街はコロナ禍でお座敷(宴席)が激減し、最も規模が小さな祇園東では、舞妓が3人にまで減っていた。今月さらに1人の店出しが予定され、一挙に7人に増える。叶家主人の西田幸隆さん(47)は「3人には続けてもらい、芸妓(げいこ)さんになって祇園東を支えて欲しい」と述べた。(西田健作)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル