新型コロナウイルスの感染拡大によって外出自粛が続くなか、「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督とキャストが再結集し、一度も会わずに完成させた短編映画「カメラを止めるな!リモート大作戦!」が1日、YouTube(https://youtu.be/HTk2wqBxVfY)で配信された。
物語には「カメ止め」でおなじみのキャラクターが登場。外出自粛の中、「再現ドラマをつくって」と依頼された映像ディレクターが、完全リモートでの制作を始める。現実世界の状況を逆手にとって笑いに変え、前向きな気持ちにさせてくれる26分だ。
作品にかける思いを、上田監督に聞いた。
拡大するリモートで取材に答える上田慎一郎監督
――制作の経緯を教えてください。
2月下旬くらいからコロナの影響がどんどん大きくなって、3月に入って外出自粛ムードも強くなって、自分自身、現場関係の仕事が四つ五つ、とんだりなくなったりした。クリエーターのみならず周りの人たちからも仕事がなくなった、という声をよく聞くようになっていた。そんな中で自分に今何ができるかな、という問いがずっと頭を巡っていました。やっぱり自分のできることといったら明るいエンターテインメントを届けることだなと思い、短編映画を作ろうと決めた。ただ、撮影できる状況じゃない、人に会えない。じゃあ完全リモートで作ろう、と決めて作り始めました。
拡大する「カメラを止めるな!リモート大作戦!」
「カメラが止まった」との声を受け
――再び「カメラを止めるな!」という作品を選んだ理由は。
「カメラが回せない」「カメラが止まった」という声を周りから聞いたので、「カメラを止めるな!」という言葉がもう一度自分に迫ってきた。もう一度この言葉が役に立つんじゃないかなと。もう一つは、できるだけ多くの方に見てもらいたいと思った。どういった形で公開するか検討し、課金制にして収益をミニシアターエイドに寄付することも考えた。でも、映画ファン、ミニシアターファンという円のなかにとどまっているところもあるので、一般の方がより多く知っている作品で興味を持ってもらうために、気軽に誰でもアクセスできるYouTubeで「カメラを止めるな!リモート大作戦!」を公開しようと決めました。
――約1カ月間のスピード制作ですね。
今コロナの影響があって元気がなくなっている人たちに届けたい、一刻も早く公開したいと思って。4月3日にリモート映画を作ろうと着想したんですけど、その日かその翌日かに「今月中の公開を目指す」と宣言して退路を断ちました。本当は4月30日を目指していたんですけど、間に合わなくて5月1日に。でも1日は本来なら映画サービスデーなので、よかったのかもしれません。
■大画面よりスマ…
【5/19まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル