小学生のときに担任教師から性暴力を受けた女性が、自分のような子どもを二度と出したくないと被害を語り、教員向けに研修を開く活動を始めた。どの学校でも起こりうると指摘し、「周囲の先生が違和感をキャッチする感覚を養ってほしい」と訴える。(小若理恵)
「予防の知識や情報もなく、拒絶する勇気もなかった」
三重県内の公民館で8月下旬、教員や子育て支援に関わる人たち約30人を前に、平野利枝さんは自分の経験や教訓を語った。「子どもたちに、人との距離感や体のプライベートな部分の大切さを教えてほしい」
平野さんは40代。小学生のとき、担任の男性教師からキスをされたり胸を触られたりした。教師は日常的に怒鳴る威圧的な人で、言うことを聞かなければならないと思い込まされたという。被害から約30年、誰にも言えず、ずっと苦しんだ。
転機は、2018年に開いた…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル