新型コロナウイルス感染症の急速な拡大に伴い、群馬県にも緊急事態宣言が出される中、県外ナンバーの車に「二度と群馬県に来るな!」という紙が貼られていたとするツイッターへの投稿が波紋を広げている。
地元住民などへの取材によると、28日に前橋市のショッピングセンターの駐車場に男性が車を止めて買い物をし、戻ったところ、リアガラスとワイパーの間に貼り紙がしてあるのに気づいた。「コロナウイルスを都会から一生群馬県に持ち込むな!」ともあり、「ネット上にナンバープレートと車体を晒(さら)します」と続いていた。車は長野ナンバーだという。
貼り紙の一番下には「城東町三丁目自治会」と書かれていたが、自治会長の伊東研一さん(63)は「全く身に覚えがない。自治会の名前が使われ、とても憤慨している」と話した。29日朝、フェイスブック仲間から「ネット上で大変なことになっている」と連絡を受け、騒ぎを知ったという。
伊東さんは「前橋のマイナスイメージにつながる恐れがある」として29日、山本龍市長にも連絡。市長は自身のツイッターに「匿名の影に隠れ文章を書き他者を傷つけた悪意は許しがたい」と投稿した。
伊東さんは「車の持ち主も私たちもお互いに被害者。人を傷つけるような行為は二度としないでほしい」と話している。(小泉信一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル