2人の少年は仲良しだ。
おとなしいところ。
ともに関東から広島に引っ越してきたところ。
よく似ていて、家も近い。すぐに打ち解けた。
同じ国民学校(今の小学校)に通った。
正木義虎さん(当時13)は伝統校の「広島県立広島第一中学校」への進学が決まった。
もう一方の新井俊一郎さん(同)は別の学校を選んだ。
単なる進学先の違い。
それが2人の運命を分けた。
その日の朝。
正木さんが学校で時間割を書き写し終えた時、閃光(せんこう)が走った。
校舎の下に生き埋めに。
長い時間をかけて外に出て、死体でいっぱいの道を歩いて家族の待つ家を目指した。
約20キロ離れた家に着いた…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル