北海道斜里町の知床半島沖で、26人が乗った観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故から、23日で1カ月。最後の出航となったあの日、あの海で何があったのか。
出航決断、規程に違反
「天気が荒れる可能性があるが出航は可能」
カズワンを運航する「知床遊覧船」の桂田精一社長(58)が記者会見で語ったところによると、桂田社長は4月23日の午前8時ごろ、カズワンの豊田徳幸船長(54)にそう伝えられたという。2人で運航の可否を話し合い、海が荒れる場合は途中で引き返すという「条件付き」で運航することを決めた――。桂田社長はそう説明した。
しかし、この判断は明らかに規程に反していた。
同社が定めた運航基準をみる…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル