米田怜央
「家賃の支払いをオンライン化する」。こんなチラシが愛知県岩倉市の集合住宅で相次いで見つかった。記載の通りにSNSで連絡を取ると、家賃を別の口座に振り込むよう指示され、現金をだまし取られる被害もあった。県警は「管理会社がSNSやメールで支払い方法の変更を伝えることはない。不安を感じたら管理会社に確認して」と注意を呼びかける。
江南署によると、昨年10月~11月、岩倉市内の集合住宅のポストに同様のチラシが投函(とうかん)された。確認されただけで、計400枚。チラシにはQRコードが記載されており、読み込むとSNSで「家賃の支払い方法や支払日に変更がある。専用の入金先を送る」とメッセージが届くという。
署が、チラシを投函した人物から任意で事情を聴いたところ、「SNSで高収入のアルバイトに応募した」などと話したという。
県警は2日、同県安城市の派遣社員の男(45)を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。
逮捕容疑は、男は他の人物と共謀して昨年11月30日ごろ、岩倉市内の集合住宅のポストにチラシを投函。チラシを見た男性(64)に、自分名義の口座に現金計10万6千円を振り込ませたというもの。県警は認否を明らかにしていない。
金を振り込んだにもかかわらず、以前と同じように家賃が引き落とされたことを不審に思った男性が署に相談していた。(米田怜央)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル