川崎市は20日、インターネット上の掲示板やブログへの投稿に差別的な内容が含まれていたとして、ヘイトスピーチを禁止する市条例にもとづき運営会社などに削除を要請し、概要を公表した。
市によると、削除を求めた投稿は「今すぐに日本から出て行け」「必ず殺してやる、生き延びたければこの国から出て行け」など、外国にルーツのある市民を対象に、地域社会から排除することや危害を加えることなどをあおる内容。別の掲示板からの転載も含め、投稿は計45あるという。
要請先は、掲示板「5ちゃんねる」を運営するロキテクノロジー▽「2ちゃんねる」のパケットモンスター▽「5ちゃんねる勢いランキング」の運営者▽ライブドアブログを運営するLINE。
これらの投稿については、条例にもとづく差別防止対策等審査会(会長=吉戒修一・元東京高裁長官)が、削除要請を「適当」とする答申を、福田紀彦市長に提出していた。
条例にもとづく運営者への削除要請は、10月に投稿2件についてツイッター社に行ったのに続き2例目。ただ、同社は20日夕時点で投稿を削除していない。
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川崎市多摩区と宮前区の公園で、在日コリアンを標的にした差別的な落書きが見つかった。公園を管理する川崎市は警察に通報した。今後、器物損壊容疑で被害届を出す方針だ。
市によると、19日午後、多摩区内の2公園のベンチや日よけの支柱に「朝鮮人は犯罪民族」などの差別的な落書きがあるのを確認。20日には、多摩区と宮前区の公園でも同様の落書きが見つかった。市は人権侵犯事案として法務局川崎支局に連絡した。(大平要)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル