東京都の千代田区道「神田警察通り」の整備に伴う街路樹伐採をめぐり、伐採中止を求めた2件目の住民監査請求で、地元住民が10日、意見陳述をした。伐採の賛否が分かれたまま地域住民の間に亀裂が深まっているとして、「大切な故郷が壊されるのは許せない」と訴えた。
請求では、区議会は伐採を含む整備工事の契約議案を賛成多数で可決したが、判断の基になる区の説明は虚偽の内容もあると主張。「根拠を欠く議決は無効で、その議決に基づく契約は違法」と訴えている。住民は陳述で「伐採を知らされたのは議決の後。反対さえできなかった。保存を求める住民の声を聴かずに進めるのは、自治体としてあるまじき姿」と批判した。
区が街路樹を伐採する理由として「現在のイチョウを残すと歩道スペースが、政令で定める2メートルの幅を確保できない」と説明していることに対し、住民は、国土交通省による説明は「柔軟に対応できる」だったと反論。先行して整備された1期区間では2メートル未満の部分もあるとして、「反対を押し切って2メートルを確保する必要はない」と主張した。
伐採に反対する住民が徹夜で…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル