「最強寒波」の影響は25日も続き、秋田県内は大荒れとなった。転倒による軽傷者が確認されたほか、建物への被害も出た。気温も一段と下がり、各地でこの冬一番の寒さを記録した。
気象庁によると、25日午後4時までの最低気温は、鹿角市八幡平で零下14・0度、湯沢市湯の岱で零下11・1度、秋田市中心部で零下8・6度など、県内26観測点のうち、21地点でこの冬一番の冷え込みとなった。八峰町八森とにかほ市では1月の観測史上最低を記録した。
最大瞬間風速は八峰町八森で29・2メートル、能代市で24・7メートル、にかほ市で24・2メートル、秋田市中心部で21・7メートルなどを観測した。
にかほ市消防本部によると、同市象潟町で24日午前10時ごろ、70代の女性が自宅前で風にあおられて転倒し、軽傷を負った。また、25日午後5時までに、秋田市の住宅2棟と、同市と潟上市の空き家など計3棟で屋根がはがれるといった被害が確認された。
交通事故も増えた。県警によると、25日午前0時から午後4時までに、県内では人身事故が5件、物損事故が103件発生。うち路面凍結によるスリップ事故は、人身事故3件、物損事故41件だった。
県内ではJRの特急いなほがすべて運休になったほか、羽越線、奥羽線、北上線などで運休や区間運休が相次いだ。秋田新幹線は大雪の影響で遅れが出た。また、秋田空港発着の日本航空、全日空便は25日、すべて欠航となった。
学校の休校も相次ぎ、県教育委員会によると、高校10校などが休校したほか、各地の小中高校で授業を短縮する措置をとった。
秋田地方気象台によると、強い冬型の気圧配置は26日にかけて続く見込みで、予想される最大瞬間風速は沿岸で30メートル、内陸で25メートル。26日午後6時までの24時間の積雪は多いところで、山沿い40センチ、平野部で30センチになる見込み。(井上怜 北上田剛)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル