能登半島地震の被災地で災害ごみの搬出や住宅内の片付けを担うため、石川県が募集した一般の災害ボランティア75人が27日、七尾、志賀、穴水の3市町で本格的な活動を始めた。被災者から感謝の声が上がる一方、いまだ限定的な活動にとどまる。今後どう受け入れを広げられるかが復興の鍵になりそうだ。
「私だけでは到底片付けきれなかった。本当にありがたい」。七尾市の実家が被災した川村兼一さん(55)は感謝を口にした。液状化の影響で噴き出した泥水に床上までつかったため、片付けを依頼。この日はボランティア5人が汚れた畳や壊れたテレビを運び出し、トラックに積み込んだ。
作業にあたった東京都の会社員、加藤優希さん(29)は「ニュースで地震の被害を見て、自分に何かできることがないかと思った」と駆けつけた。2016年の熊本地震や18年の西日本豪雨の際もボランティアをした経験があり、「今後も機会があればボランティアを続けたい」と言う。
市ボランティアセンターによると、こうした片付けの依頼が26日時点で300件以上寄せられている。ただ、初日に七尾市に入ったボランティアは総勢17人。1日に応じられる依頼は6件程度で、ボランティアの受け入れ規模が今のままでは、すべての依頼に応えるのにどれほどかかるか見通せない。
県によると、ボランティアの…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル