被爆者団体などでつくる「核兵器禁止条約の会・長崎」は24日、結成時に核保有国などに核禁条約の批准を求めたアピール文に対し、ガルージン駐日ロシア大使から反論文が返ってきたことを明らかにした。
反論文は先月21日に届いた。ウクライナ侵攻をするロシアが、核使用をちらつかせた脅しを続けることに関しては、「ロシアが核兵器を使用する可能性に関する日本の懸念は事実無根だ」としたうえで、「核不拡散条約(NPT)の下での義務を順守している」と反論した。
アピール文は、会が発足した5月末、米ロ英仏中の5核保有国の在日大使館などに郵送。「プーチン大統領は核兵器によって西側諸国を威嚇している」などと指摘していた。
会の共同代表の朝長万左男さん(79)は、ロシアがアピール文に対して返信したことについて「評価はする」としたうえで、「侵攻を全部正当化している。反論という形にはなるが、指摘して対話を続けていけたら」と話した。
反論文は、結成から約2カ月の活動を振り返る報告会で発表された。(岡田真実)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル