約5千万円を脱税したとして所得税法違反の罪で起訴された日本大学前理事長・田中英寿被告(75)の初公判が15日、東京地裁であり、前理事長は起訴内容を認めた。
弁護人「現金授受の状況や趣旨は検察官調書の記載通りで良いですか?」
田中前理事長「はい!」
前理事長への被告人質問は弁護側から始まった。授受のごく簡単な状況を確認する弁護人に前理事長は「はい」と返すだけで、業者との関係性などを自ら説明することはなかった。
所得申告しなかった理由も、弁護人から「例年の収入は給与と不動産の5千万円程度で、1億円超を申告するとマスコミに騒がれるから?」と聞かれ、「その通りです」と述べた。日大が調査報告書で長期の田中体制によるガバナンス不全を指摘したことについては「責任を感じています。それ以上のことは考えておりません」とだけ答えた。
代わって質問した検事は、前理事長が15年にも申告漏れを指摘されて修正申告していた過去に触れた。
検事「また事件を起こしたことをどう考える?」
前理事長「まぁ結果その通りじゃないですか」
検事「脱税に厳刑が科されているのはなぜだと?」
前理事長「あまり考えていません」
裁判長「具体的に言える反省は」
検事「納税は国民の義務とい…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル