長崎市の男性部長(故人)から性暴力を受けたとして、報道機関の女性記者が市に損害賠償などを求めた訴訟で、田上富久市長は7日、約1975万円の支払いを命じた長崎地裁判決を受け入れ、控訴しないと表明した。記者側も控訴しない方針で、判決が確定する見通しとなった。
田上市長は記者会見で、「争いを続けるより、市として反省の上、必要な見直しをして、原告にも未来のために歩みを進めてもらうべきではないかと考えた」と述べた。「原告に謝罪させていただきたい」とも語り、市の責任者として、自身の給与を減額する意向を示した。
判決は、「記者にも過失があった」という長崎市の主張を退けました。記事後半では、その主張をした理由についての田上市長の答えや、原告の記者側による会見の様子、市長会見の一問一答を載せています。
判決によると、記者は市の平和祈念式典に関する取材中だった2007年、平和行政を担当する部長から性暴力を受けた。記者は心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、休職。部長は市の調査に「合意の上だった」と説明し、直後に自殺した。
判決は、部長が取材に協力するよう装って性暴力に及んでおり、職務に関連した違法行為だったとし、市の賠償責任を認めた。また、別の職員が週刊誌に虚偽の話をして記者が二次被害を受けたと指摘。市は、被害を防ぐために職員を指導するなどの義務を怠ったとした。
判決は、記者にも過失があっ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル