自民党の国会議員のため、「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の友好団体のメンバーらが議員ごとに「後援会」をつくり、選挙で支援するなどしていた。複数の自民党議員や事務所が取材に認めた。友好団体幹部は「全国に少なくとも数十の後援会が存在する」と証言するが、自民党の調査では教団側からの組織的な選挙支援を受けたと答えたのは2議員にとどまっている。
西日本の自民党参院議員の地元には4年ほど前、教団の友好団体「世界平和連合」に含まれる1文字と、自身の名前の1文字を合わせた名称の後援会が設立された。この議員によると、支援者から「人を集めるので国政報告会をして欲しい」と言われ、訪ねると平和連合の会員ら20~30人が集まっていた。国政報告をすると「巨人の星」の替え歌で激励してもらうといった会合がこれまでに3回開かれたという。
ただ、議員は後援会の存在は認めつつも、取材に「後援会というほど何かをやってもらったことはない」と話した。
自民の中堅衆院議員にも、平和連合メンバーらによる後援会がある。規模は30人程度。事務所関係者は「実質的な選挙の実動部隊だった。後援会という組織があることで動いてもらいやすかった」と組織的な選挙支援があったことを認める。さらに別の自民党衆院議員の事務所関係者は「2014年の衆院選前に平和連合の男性が地元に後援会を立ち上げた」と明かす。教団側との関係は、後に知ったという。男性は後援会名を付けたSNSアカウントで議員の活動の紹介もしているという。
教団側の政治活動に詳しい平和連合幹部は取材に、こうした自民党国会議員のための後援会は「全国に少なくとも数十はある」と話す。
「発足式」の式次第も
教団の別の友好団体で、総務省に政治団体の届け出をしている「国際勝共連合」の元幹部は、後援会をつくるための「マニュアル」が過去に存在していたと取材に証言する。
元幹部によると、00年代前…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル