島根県邑南町のレジャー施設「瑞穂ハイランド」のウォータースライダーで昨年8月、小学生同士が接触して小3男児(8)が死亡した事故を巡り、町が設けた弁護士や医師らで構成する事故検証委員会は26日、最終報告書を公表した。イベントを主催した地元公民館スタッフの危機管理意識の希薄さが事故を招いた要因と指摘した。
事故は昨年8月24日、小学生10人が参加したデイキャンプ体験で発生。ウォータースライダーのゴール地点近くにいた男児が、上から滑ってきた児童と接触、転倒。スタッフらは男児を寝かせて休ませたが、すぐに119番通報しなかった。男児は、翌日亡くなった。
報告書では、スタッフらが重大な事故であることに気付くチャンスがいくつかあったが、「その兆候を拾い上げることができなかった」と指摘。事前準備の段階で「あらゆるリスクを想定し、綿密な事業運営マニュアルをもって事業の実施を決定すべきだ」と提言した。石橋良治町長は最終報告を受け、「職員を対象に危機管理、手順を体の中に覚え込ませることが出発点だ」と話した。(高田純一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル