駿河湾特産のサクラエビの春漁が25日に解禁され、水揚げされた静岡県内の漁港で26日早朝、初競りにかけられた。由比漁港(静岡市清水区)では、つやつやと桜色に輝くサクラエビを前にこの日を待ちわびた仲買人たちが、真剣なまなざしで次々と値札を入れていった。漁は6月7日まで。10~12月ごろに秋漁がある。
サクラエビは日本国内で唯一、駿河湾で水揚げされている。今年の春漁は昨年より1週間早く、海水温も適温よりやや低めで、由比漁港と大井川港(同県焼津市)の初日の漁獲量は19トンと昨年初日の40トンには及ばないが、まとまった量が水揚げできたという。由比漁港での最高値は1杯(15キロ)あたり5万5110円、平均では昨年の春漁初日より5割高い5万344円だった。
由比港漁協の宮原淳一組合長は「よい兆し。大きさがそろってきれいなエビが揚がった」と評価した。
生で食べてもよし、かき揚げにしてもよしと人気のサクラエビだが、漁協は漁獲量を自主規制するなど資源回復に取り組んできた。
大石達也専務は「限りある資源なので、群れの様子をしっかりと監視しながら供給できるよう努力していきたい」と話す。(斉藤智子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル