岡山県の会社が行っていたとされる副業ビジネスをめぐって、「お金が振り込まれない」という被害の訴えが全国で相次いでいることがわかった。その数は1500人に上るという。
金が戻って来ず…500万円の負債抱える
大阪市に住む会社員のAさんは去年6月、岡山県内にある農園の社員から“ある儲け話”を持ち掛けられたという。それは、まず、農園「N社」に指定された通販サイトでマンゴーなどの果物約数十万円分をクレジットカードで購入する。果物は実際に手元に届くことはなく、N社の持つ海外の販売ルートなどで転売されるという。そして男性が払い込んだ額に数パーセント上乗せした金額が戻ってくるというものだ。当初は話のとおり金は返ってきていたが、今年1月になって突然、N社からの支払いが滞り、500万円の負債を抱えたという。
「(N社を紹介してくれた)知人自体も信頼できる相手だったし、(N社が)岡山で有名な会社というところもあってそこは信用して自分はスタートした。まさかそんな会社がそんなことをするのかと思ってもみなかった。正直許せない、ありえないことだと思います」(Aさん)
愛知県に住む会社員のBさんもN社の社員からSNSを使った似たような仕組みの副業ビジネスを持ちかけられた。
「SNS広告の影響力がこれだけあるよって。インスタグラムを使って、たくさんの人が投稿することで売り上げが上がるので、その協力をしてほしいというお話」(Bさん)
内容を説明しているサイト(※現在は削除)には、「老若男女誰でも参加ができる副業サービスです」と記載され、“誰でも簡単に稼げる”と強調されているが、リスクに関する説明はない。その副業ビジネスの仕組みはこうだ。N社が指定する通販サイトで高額な健康食品などをクレジットカードで購入する。商品は転売業者へと送られ、その後、業者から届く商品の写真を使ってSNSで宣伝する。SNSに投稿したことをN社に報告すると、払い込んだ額がそのまま戻ってくるという仕組みで、女性はクレジットカードのポイントがたまるというものだ。
「皆さん旅行は好きですか?マイルが貯まればこれだけいろんな所にお安く行けますよって」(Bさん)
ところが、Bさんも始めてから4か月後に支払いが滞り、200万円の負債が残ってしまった。
「私の年収くらいですよ、1年間ただ働きですね。想像するとかなりしんどいですね。信用できる人が紹介してくれたから何も疑うことがなかった」(Bさん)
このような被害を訴えている人は全国各地で1500人に上っているという。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース