今年10月にJR京都駅近くの新キャンパスに移転した京都市立芸術大学(京都市下京区)。実は学生食堂がない状況で、学生の間では「不便だ」と困惑の声が広がっている。食堂スペースは設けられてはいるが、厨房(ちゅうぼう)設備もない、ただの空間だ。購買も稼働していない。どうしてなのか。
「快適なキャンパスライフ」をうたう
新キャンパスの中央のエリアを訪れると、「食堂」と廊下側に記されたスペースがある。建物を建てた京都市の文化芸術企画課は「快適なキャンパスライフで学生・教職員が交流し、コミュニケーションを活発化させるため、食堂をキャンパスの真ん中に設置することにした」と説明する。
だが、食堂に机とテーブルは並んでいるが、厨房前のカウンターのシャッターは閉まったまま。「厨房」の中に入れてもらったが、厨房設備や調理器具、食器は何にもない。エアコンもなく、床などの内装もまだ。「空っぽの箱状態なんです」と大学の天沼憲・事務局長。隣接する「購買」の部屋も空っぽで何もなかった。
付近の店には観光客ら 朝から行列も
「画材や道具などに多くの費…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル