コロナ禍が飲食店を苦しめている。全国で有名店も含めた34店が倒産(帝国データバンクの今年1~9月調べ)したラーメン業界もその一つだ。自称「日本一ラーメンを食べるアスリート」という鎌ケ谷市在住のボブスレー選手の一場治之進(はるのしん)さん(42)の呼びかけをうけ、一場さんとともに、県内で悪戦苦闘する名物ラーメン店主に会った。(大嶋辰男)
一場さんは中学から陸上を始め、社会人の東日本実業団対抗選手権のジュニア200メートル走で優勝。その後、スプリント力と体格が必要とされるボブスレーに転向し、2018年の全日本選手権で3位に入った。
高校時代、一杯のどんぶりの中に店ごとの創意工夫や努力、研究に裏づけられた職人技を見いだし熱中。年400杯食べたこともある。様々な経歴を持った店主たちにも興味を持ち、食べ歩きで学んだことは計り知れないという。インターネット上で県内のラーメン店を食べ歩いた「マッスルラーメンレポ」(「harunoshinのブログ」で検索)を掲載中。2018年に始め、50店以上になった。
パンケ京成大久保店(習志野) 押野弘さん(69)
店主の押野弘さん(69)は10代の頃、カーレーサーを目指していた。カーレースにはお金がかかる。多額の借金を抱え、返済のためにかけもちで仕事をした先の一つがラーメン店だったという。
「借金も悪くないよ。その分必死に働くから」と、自らの経験を語る。独立してから、10年足らずでビルを建てたという。多数のファンができ、39年続く老舗となった。
だが、順調だった経営も新型コ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル