最大震度6強を観測した福島県沖地震からもうすぐ1年経ちます。あの日、ホテルの最上階で震度5強の揺れに遭った男性が経験した恐怖体験を聞くと、不安は広がります。旅行や出張先のホテルで深夜、地震が起きたら。専門家に身を守るすべを聞きました。
2022年3月16日夜、2泊3日の宮城県旅行の最終日。
仙台駅前の20階建てホテルの最上階で、タナカタケシさんはベッド脇に座り、スマホでユーチューブの動画を見ていた。世界中を訪ね、現地の様子を動画で配信する大阪府在住の旅系ユーチューバーだ。
「高所恐怖症でビビリ」。高層階はできれば避けたかった。チェックイン後、万一に備えて避難経路図を確認。部屋から避難階段に続く扉まで実際に歩いてルートも確かめた。準備は万全。災害にあっても冷静に対応できる――はずだった。
ゴムまりのように弾む体 「ビルが折れる」
午後11時36分。ゴゴゴゴゴーという地鳴り。震度5強の激しい揺れ。
ベッドから投げ出され右肩が…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル