この時期、いつの間にかコバエが湧いていることがあります。ウェザーニュースで「今シーズン、コバエ見ましたか?」というアンケート調査を実施したところ、5月下旬の段階で6割の人が「見た」と答えています(5月24~25日実施、7001人回答)。
どこで目撃したのか、回答者のコメントを見ると「台所の生ゴミ付近」「キッチンで、バナナの皮を捨てたらコバエがいた」などキッチンまわりなど食品がある所で比較的多く目撃されているようです。
しばらく家を空けていたら、コバエが台所でブンブン飛び回っていたという経験をした人もいるでしょう。コバエはどうして湧くのでしょうか。
網戸の網目もすり抜けて侵入する
「コバエとは小さなハエの総称ですが、コバエが何もないところに湧くことはありません。家庭のキッチンで見られるコバエはおそらくショウジョウバエで、体長2mm前後と小さいため、網戸の小さな網をすり抜けたり、換気口や玄関ドアの新聞受けの隙間などから侵入してくるのです」というのは、コバエの生態に詳しいアース製薬・虫ケア用品ブランドマネージャーの北口明宏さんです。
「家の中に侵入したショウジョウバエが台所の生ゴミなどに数十個の卵を産みつけると、気温25℃で卵期間1日、幼虫期間4日、蛹期間4日、つまり9日で成虫になるのでアッという間に増えます」と北口さんが続けます。
ショウジョウバエは10日足らずで成虫になると、その日から卵を産みます。1年間で30代も世代を重ねることが可能なため、大学や研究機関の実験室で遺伝学の研究に使われたりするそうです。
足が速く飛行能力が高いノミバエ
もう1種類、キッチンを主な住みかにするコバエがノミバエです。その名の通り、後ろ足が太くノミに似ているため名付けられました。
「体長が2mm前後なのでショウジョウバエと同じような侵入経路でやってきますが、動きが俊敏で跳ねるように動くのが特長です。素早く走り回る行動がショウジョウバエと見分けるポイントです」(北口さん)
ノミバエは腐敗した食べ物や動物の糞、肉などに潜り込んで産卵することがあり、食品衛生上問題になることがあるそうです。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース