あの布マスク、いらない人はいませんか――。政府が配布し、「アベノマスク」とも呼ばれている布マスクを寄付をすると割引になる取り組みが、東京都内の飲食店で広がっている。マスクを寄付することで、必要な人につなげていく試みだ。
「アベノマスク割り、はじめました」
足立区のパン店「2538(ニコミヤ)キッチン・デリコッペ」では、未開封のアベノマスクを寄付した人に、代金を20円割り引く取り組みを始めた。6月末まで。すでに30枚以上集まり、なかにはこのマスクを寄付するために初めて店を利用した客もいたという。
北千住や門前仲町、神田にある系列のビストロやイタリア料理店でも同様の取り組みをしている。各店で集まったマスクは、寄付を募っているNPO法人に送る予定だ。
「2538」グループ社長の富井真介さん(38)は、「いかに経済を回しながら、コロナと向き合っていくかという段階に移ってきた。お得に寄付することで、お客さんに笑顔になってもらえたら」と話す。
立川市の飲食店「おやひなや立川店」でも7月末まで、未開封のアベノマスクを寄付した人に、同店で使える千円分の食事券を配る。集まったマスクは、ひとり親世帯の当事者団体「立川みらい」が運営する無料の学習塾で、マスクを必要とする子どもたちに配られる。
店のオーナーの俣本哲哉さん(…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル