エスカレーターに乗るときは歩かずに、立ち止まっていなければならない――。全国でも珍しい条例が10月に、埼玉県で施行される予定です。それなら、急いでいる人のために片側を空けておく「マナー」はどうなるの? 背景を探りました。動画の解説もご覧ください。
【動画】埼玉県で全国初の「エスカレーターの歩行を禁止する」条例が成立しました。その背景を解説します
Q エスカレーターに乗るときには、歩いたり走ったりせず、立ち止まっているように埼玉県が条例で義務づけたの?
A 埼玉県議会で3月に賛成多数で可決された「エスカレーターの安全な利用の促進(そくしん)に関する条例」のことだね。各地で取り組んでいるけど、条例は全国でもおそらく例がないという。10月に施行される予定だ。
Q もし歩いたり、走ったりしたら罰せられるの?
A 違反しても罰則(ばっそく)はない。でも、条例案を提出した自民党県議団からは「努力義務では、自治体や事業者が、これまでしてきたキャンペーンと同じだ」と言う声があり、「義務」としてより強く安全な利用を求めた。管理する事業者にも周知を義務づけたよ。
Q エスカレーターで立ち止まらないと危険なの?
A 日本エレベーター協会の調査によると、手すりにつかまらずに歩くといった「乗り方不良(ふりょう)」による事故は2018~19年の2年間で全国で805件で、高止まりしているようだ。
Q 急いでいる人が歩けるように片側を空けるのがエスカレーターのマナーなのかと思っていたよ。
A エスカレーターの安全基…
この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。
残り:317文字/全文:928文字
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル