東海テレビ
愛知県では、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために出されていた独自の緊急事態宣言が24日で解除されましたが、まだ安心と言える状況からは程遠い状況です。 愛知県のコロナ対策の指標「新規感染者数」「入院患者数」「重症者数」は、それぞれ人数や割合によって「注意」「警戒」「厳重警戒」「危険」と4段階にレベル分けをしていますが、25日時点の過去7日間の平均値は新規感染者数と入院患者数は「危険」、重症者数も「厳重警戒」と厳しい現状が続いています。 そんな中、医療現場から「過酷な状況」を訴える映像が届きました。 新型コロナウイルスを外に漏らさないための陰圧室が足りないために設けられた「簡易陰圧テント」、さらに手袋やガウンなどの医療用品にも不足の懸念が…。 名古屋市中川区の総合病院、「名古屋掖済会病院」。 院内は、コロナ患者に対応するため着替えるエリアの「イエロー」、コロナ患者が入院していることを示す「レッド」など、感染対策のため色分けされています。 東海地区初のER=救命救急として、これまで「救急車を断らない」をモットーにコロナに感染した疑いの患者を受け入れてきましたが…。 24日の救命救急室の病棟。他の病院で対応できず搬送されてくる患者が増え、ベッドはほぼコロナ患者で埋まってしまっています。 さらに…。 広報担当者:
「この機械を使ってテントの中を陰圧にしています」 ウイルスを外に漏らさないための陰圧室が足りないため、「簡易陰圧テント」を急遽設けましたが、テント内にまでエアコンの冷気は届きません。 暑さのなか、マスクにガウンの「完全装備」で働く医療従事者にとって過酷な状況となっています。さらに深刻なのが…。 広報担当者:
「手袋、すごい回数使いますよね。ちょっと見てるだけの間でもすごい何回も替えますね」 新型コロナの入院患者に対応する際に必要な手袋やガウンなどの備蓄。使い捨てのため、1時間に数枚の頻度で交換してきましたが、入院患者の増加でこういった医療用品の不足も懸念されています。 地域医療を支える拠点病院も「危険水域」といえる状態に。過酷な状況が続いています。こうした現状に名古屋掖済会病院の河野弘院長は「この状況が続くのは大変厳しい。軽症者の受け入れ施設ができて病床は確保できても、それを運用する医療スタッフが足りません」と話しています。 そして行政に対して「医療に必要な物資の安定供給や早期の情報提供」を求めています。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース