日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告(66)が巨額の役員報酬を開示しなかったとされる事件で、金融商品取引法違反罪の共犯に問われた元代表取締役グレッグ・ケリー被告(64)の公判が14日、東京地裁であった。検察と司法取引したハリ・ナダ専務執行役員(56)の証人尋問が始まり、ナダ氏は「ケリーさんから指示を受け、ゴーンさんの報酬を開示せずに秘密裏に支払う方法について、法的助言や資料の作成をした」と証言した。
ナダ氏は英国の法曹資格を持ち、2014年にケリー元役員の後任として、秘書室などを担当する役員に就いた。大沼敏明・元秘書室長とともに検察と司法取引し、捜査への協力や裁判での証言を約束する代わりに不起訴処分となった。
尋問でナダ氏は「ゴーンさんが報酬を毎年減額し、減らした分を累積していた」と説明した。累積分を開示を避けて受け取るため、退任後に退職金や相談役報酬、顧問料として支払う計画があったという。
自身の役割については「13~15年ごろ、退任後に結ぶ顧問契約の文書案をケリーさんの指示で作った」と証言。契約書に日産の代表として署名するのはケリー元役員と西川広人・前社長で「ゴーンさんが退任後に署名するまでは効力を発揮しない」と述べた。
契約書について、検察側はケリ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル