視覚にハンディがある人とない人が一緒に楽しめるカードゲームを南山大学(名古屋市昭和区)の学生たちが開発した。大学のゼミの一環で企画し、全国の大学ゼミが商品の企画を競いあうイベントで優勝。商品化に向けてクラウドファンディングで資金を募る予定で、学生たちは「遊びを通して、障害の壁を取り除きたい」と願っている。
カードゲームの名前は「タッチャレ」で、「タッチ」と「チャレンジ」を掛け合わせた。指先だけで判別できるよう、カードには「☆」や「▽」など立体的に縁取られた4種類のマークがあしらわれている。それぞれのマークには「つるつる」「ざらざら」など4種類の手触りがある。
マークと手触りの組み合わせの計16パターンが各2枚ずつと、横線1本が入ったジョーカー2枚を合わせた全34枚で1セットだ。「ババ抜き」や「神経衰弱」など四つのゲームで遊べる。指先の感覚だけなので、視覚のハンディに関わらず楽しむことができる。
開発したのは、同大でマーケティングや商品企画について学ぶゼミに所属するいずれも4年生の市川雄大さん、田中なつ子さん、中山絵里加さんの3人。市川さんには視覚にハンディがある叔父がいる。幼い頃、親族の集まりで叔父と一緒に遊べなかった経験から、今回のカードゲームを発案した。
盲学校でユーザー調査 何度も重ねた改良
大切にしたのが、ユーザーの意見だ。昨年10月から試作品を視覚障害者団体や盲学校で遊んでもらい、感想をもとに改良を重ねた。
当初はカードの真ん中に大き…
※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル