保坂知晃
女性職員の体に触るなどのセクハラ行為を指摘されていた岐阜県岐南町の小島英雄町長(74)は28日、辞職の意向を表明した。小島氏に対しては、町の第三者調査委員会がセクハラや恫喝(どうかつ)、違法行為を含むパワハラを事実と認定した。小島氏は「報道によって心が折れた」と述べた。
小島氏は会見で「すぐ辞職すると、認めたことになる」と述べたが、会見後の朝日新聞の取材に一転して29日に辞職願を提出することを明らかにした。
27日に公表された第三者委の調査報告書は小島氏について、セクハラを含む少なくとも99の不必要な言動を認定。特定の女性職員を人目のつかない場所に呼び出し、体を触るなど深刻なセクハラも繰り返された、とした。報告書は「一部行為は強制わいせつ罪(現行法は不同意わいせつ罪)に該当する可能性のある」と指摘した。
職員には「クビ」「降格」などの言葉を伴ったパワハラを日常的にしていた。違法に支援者側に便宜を図る行為や町規定に反する対応の強要なども事実とされた。育休予定の男性職員には「ボーナスは安くなるだろうし、出世ゾーンから外れる」と発言したという。
会見で小島氏は体を触る一部行為は認めたが、「ねぎらいや感謝のつもりだった」と弁解。報告書については「私が第三者委から聞かれていないことが事実認定されている」「結論ありきの調査だ」と批判を繰り返した。
この問題は「文春オンライン」が昨年5月に報じて発覚。同7月に町が弁護士3人の第三者委を設け調査を進めていた。
小島氏は元町議で、2020年の町長選で初当選して現在1期目。(保坂知晃)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル