金居達朗
阪神・淡路大震災から27年を迎える17日を前に、テント構造物を手掛ける太陽工業(大阪市淀川区)が、テント膜製の緊急避難用の橋を開発し、実用化に向けてテストを行っている。
テント膜製の筒を空気で膨らませることで立ち上げる。全長13メートル、内径1・4メートル、重さ130キロ。災害時は発電機を用いて送風機で立ち上げられるという。地上で立ち上げた後、トラックからワイヤでつり上げる。主に氾濫(はんらん)した河川などの上に渡し、被災者の避難や物資の支援などを想定しているという。
同社の開発担当者は、「通常の仮設橋は車両の通行を想定した金属製で、設置に数日かかる。テント製であれば30分ほどで立ち上がるので、目の前にいるのに助けられないという緊急の状況での使用を期待できる」としている。
17日には枚方警察と同市消防の防災訓練でお披露目し、今後は実用化に向けて訓練を重ねていくという。(金居達朗)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル