添田樹紀
2025年大阪・関西万博の玄関口となる大阪メトロ中央線延伸部の新駅「夢洲(ゆめしま)駅(仮称)」の基本デザインが決まった。折り紙風の天井や、神社の鳥居をイメージした照明で、日本の伝統文化や技術をアピールする。
大阪市が出資する第三セクター「大阪港トランスポートシステム」(OTS)がこのほど発表した。OTSは同万博の会場で、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致計画が進む同市此花区の人工島・夢洲に新設する夢洲駅の内装デザインや、中央線延伸工事の一部を手がけている。大学教授らによる委員会で昨年から新駅のデザインを検討していた。万博開幕の25年4月13日までに開業する。
新駅のホームやコンコース、改札前広場では、リサイクル可能なアルミのパネルを東大阪の金属加工技術で折り紙のように加工し、鉄道の運行ダイヤを表現する。通路には神社の鳥居をイメージしたライン状の照明を連続して門のように設置する。
コンコースの一部の壁には縦3メートル、横60メートルの大型のサイネージ(電子看板)を設置。四季や大阪の歴史をテーマにしたデジタルアート映像などの放映を検討している。トイレは男性用、女性用、車いす使用者優先用、性別を意識せずに使える個室のみの「オールジェンダートイレ」を整備する。
大阪市の松井一郎市長は「シンプルで未来社会の入り口のような雰囲気を醸し出している。(万博の来場者が)まず最初に通過するゲートとして、ふさわしいものだと思う」と話した。(添田樹紀)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル